5005.2021年1月24日(日) 拙速の誹りを免れない特措法改正

 昨日の天気予報では、東京都内でも今朝は5㎝ほどの積雪があるということだったが、今朝起きてみると若干雨模様で雪はなかった。それでもやはり寒い1日ではあった。3日ぶりに駒澤公園へウォーキングに出かけた。外出自粛を要請されているせいもあったが、ジョギングしている人はかなりいた一方で、普通の散歩をしている人の姿は少なかったようだ。

 新型コロナウィルスの都内の感染者は、今月12日以来久しぶりに千人を下回った。今後少しでも感染者が減れば好いが、それには個人の3密を避け、外出を避ける行動が望まれる。しかし、希望は今注目されているワクチンである。すでにアメリカをはじめワクチン接種を始めた国がいくつかある。アメリカに次いで感染者の多いインドでは、首都ニューデリーですでに3日間で38万人が接種を受けた。それに引き比べて日本国内ではワクチンへの啓蒙もやや不十分で遅れている。それに意外なことにワクチン接種を希望しない人の割合が高い。そのせいか政府が検討している実際の接種は、2月下旬に医療従事者約1万人を最初に、以後同じく医療関係者約3百万人を3月中旬に行い、一般国民は3月下旬をメドに約3千6百万人の高齢者を最初の対象者にしている。我々後期高齢者は、桜の咲くころに接種を受けることが出来るが、大学入試合格発表の「桜散る」のように願いが実を結ばず感染してしまったとはなりたくないものである。

 ところで、緊急事態宣言の効果がすぐに表れないことにイライラした政府自民党では、「コロナ特措法」の改正案ともいうべき新型インフルエンザ対策特別措置法改正案を閣議決定した。荒っぽいことに休業や時間短縮に応じない事業者や、入院を拒否した人への罰則規定を盛り込んだ。野党からは罰則が過重だとして見直しを求められている。

 特に、感染者が入院を拒否した場合の刑事罰について「1年以下の懲役、または百万円以下の罰金」と規定されているが、流石にこれについては識者からも反発が強い。現在感染者、とりわけ重症者を入院させようにも病院側に受け入れる余裕がなく、已む無く自宅療養している感染者も多く、このところその自宅療養者が死亡するケースが目立っている。こういう事例を無視して入院を拒否したら罰則とは順序が逆ではないかとの声がある。法案の主旨は、感染者に無暗に外出されては他人に感染させる恐れがあるので、強制的に入院隔離させようとの考えだと思える。しかし、感染者の人権にはまったく配慮せず、一気に罪人者扱いとは行き過ぎではないか。いつも自民党べったりの公明党でも親元の創価学会が反対しているらしい。

 最近菅内閣の支持率が下り坂なのも、政策が分かり難く首相の考えが国民にストレートに伝わらないからである。この罰則問題も専門家があまり議論したようにも思えず、単に言うことを聞かないなら罰則を科するとのお上の「鶴の一声」のようである。

2021年1月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com