5003.2021年1月22日(金) コロナ騒ぎの中で核兵器禁止条約発効

 新型コロナウィルスの感染者は一向に減る気配を見せない。去る8日に第3次緊急事態宣言が発出され今日でちょうど2週間になるので、今日あたりから少しは減るのではないかと淡い期待があるが、どうだろうか。世界的にも勢いは収まる様子がない。

 アメリカは、トランプ前大統領がコロナを軽視したために取り返しがつかない状態に追い込まれている。トランプ氏支持者は、何を考えているのか今以てマスクを着用しない。バイデン新大統領は、電車内の乗客などに対し一部でマスク着用を義務付けた。1日に20万人が感染し、4千人以上が亡くなっている現実を考えれば、いくら個人の自由といっても野放しというわけにはいくまい。

 日本でも人出は若干減ったようだが、勢いは衰えていない。ここで延期された2020年東京オリンピック・パラリンピック開催が危ぶまれている。菅首相や森喜朗・競技大会組織委員会会長はあくまで開催を考えているが、3月下旬に聖火リレーがスタートすることもあり、それ以前に開催可否を決定しなければならない。昨日イギリス「タイムズ」紙が、日本政府がコロナ感染のため非公式に中止せざるを得ないと結論づけたと報じた。政府は、もちろん全面的に否定して抗議をしたと伝えられるが、イギリスではロックダウン状態であることを考えると、実際に開催できるのかどうか相当気にしている。今日もテレビで開催か中止かとの議論が交わされ、その世論調査の結果を公表していたが、約8割が中止と考えているようだ。これまで開催に向けて努力された関係者を想えば、1年間延期された挙句に中止というのでは、あまりにも酷であり、その損害も馬鹿に出来ない。

 松井一郎大阪市長が、東京オリンピックを2024年に開催するよう政府が関係機関に交渉するよう注文をつけていたが、2024年はパリに、その次の2028年はロスアンゼルスに決定している。何をもって市長はこのようなムチャブリするのだろうか。2025年に大阪万博が開催されるので、その前景気を煽るのに最も好都合なイベントであると睨んだからだろう。随分手前勝手なお人である。

 いずれにせよ、コロナ禍が世界中を席巻している。コロナ感染を考えれば、大変残念ではあるが、中止も視野に入れてあらゆる選択肢から開催の可能性を検討して、出来るだけ早く開催か、中止かの結論を出すよう求めたい。

 それにしてもどうしてオリンピックは日本にとってこうも相性が悪いのだろうか。1940年は太平洋戦争のため中止になり、今また80年を経てコロナのために中止になるかも知れない。つくづく不運に見舞われているなぁと思う。

 さて、今日核兵器禁止条約(核禁条約)が発効した。すでに4年前に122カ国・地域の賛成で採択されているが、まだ51カ国・地域しか批准をしていない。核保有大国は批准せず、こともあろうに被爆国の日本も批准していない。核保有国と非保有国間の橋渡し役を務めたいという日本は一向に目立つ活動をしていない。このままでは、核禁条約もその効力を発揮できないままである。昨日に続き、朝日夕刊の「素粒子」から「『現実的ではい』と核禁条約を批判するのは容易だ。では、バイデン新大統領が継承を表明した『核なき世界』の理念も『現実的でない』か。菅首相は核廃絶の『ゴールは共有する』という。ならば条約に参加を、被爆国として」を紹介したい。

2021年1月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com