4964.2020年12月14日(月) 「GO TO トラベル」、ついに一時停止

 毎日これでもか、これでもかという具合に新型コロナウィルスに関するニュースがテレビ画面に表れる。感染者拡大の影響があり、医師会やコロナ専門分科会などから提案を受けて、今夕菅首相が「GO TO トラベル」を28日から1月11日まで一時停止すると公表した。

 世界ではコロナ感染者が7,195万人となり、1日で69万人増えたことになる。死者も1日で1万3千人増えて160万人を数えるに至った。最大のコロナ感染国、アメリカでは、1,610万人の感染者に29万8千人の死者となった。どこの国も対策にてんてこ舞いである。

 ドイツでは昨日メルケル首相が感染拡大に歯止めがかからず、11日には感染者数が2万9千人、死者は598人に上ったことに怒りを露わにして、生活必需品を販売する店を除く小売店の営業を明日16日から来月10日まで禁止し、同時に学校も原則として閉鎖すると発表した。

 一方で政府は今日全世代型社会保障について大筋のプランを取りまとめた。少子高齢化時代にあって全世代が長く平等に社会保障を受けられるようにするとの考えに基づいたものであるが、75歳以上の高齢者の医療費自己負担率を1割から2割に上げることを主に、児童手当の削減などが盛られる。偶々今日朝日朝刊の読者の「声」欄に、71歳の男性からこんな投稿が載っていた。

 現在1割負担の高齢者にとって2割負担に増える負担感は大きい。そこで現在75歳以上の高齢者の負担割合を据え置き、その据え置き対象年齢を1年ごとに1歳足す。現在2割負担の人はそのまま2割負担となるが、現状維持ならそれほど抵抗感はないというものだ。これを更に進めて80歳に、或いは85歳になったら1割負担に下げるというのはどうか。確かに一理あるし、受け入れやすい考え方である。もちろん精査する必要はあるが、こういう発想が政治家や厚労省官僚にないまま結論を出すことが問題だと思う。残念ながら時すでに遅しで、今回の改革には間に合わない。今後別の問題でも残された課題ではないかと思う。

 さて、今年も例年通り1年の世相を漢字1文字で表す「今年の漢字」が、今日京都・清水寺で森清範貫主が大きな和紙に筆で書く形で発表された。どんな文字が選ばれるかテレビなどでも興味深げに予想していた。私は「3密」の「密」だろうと考えていたが、その通りだった。

 コロナの影響で「3密」という言葉がよく使われたことや、オンラインでも人との関係が「密」接になったことなどが理由として挙げられていた。しかし、こんな深読みもあった。政界や芸能界では内「密」や秘「密」が多かったことも理由として挙げられていた。確かに皮肉っぽいが政界には内密や秘密事項が多い。

 どうも「今年の漢字」には、あまり良い意味で選ばれることがないようだ。昨年は令和元年に因んで「令」だったが、2018年は、西日本災害や北海道地震のような自然災害が発生したこともあり「災」だった。17年は北朝鮮の弾道ミサイル発射から「北」だった。その前年16年は、リオ・オリンピックで金メダル獲得が目立ったので「金」とされ、良い漢字が選ばれた。

 来年こそは、「密」とも「災」ともおさらばして明るい漢字が選ばれるよう期待したいものである。

2020年12月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com