4963.2020年12月13日(日) 公務員、国会議員の報酬は妥当か?

 公共費用の支出について何となく調べているうちに、公務員の給料について意外な事実を知った。案外高額支給を受けているのが、医師に次ぎ大分差があるが高校教員と警察官だった。

 新型コロナウィルス対策で政界や医療業界専門家との折衝に当たる官庁職員の勤務状態も中々厳しいようで、夜遅くまで霞が関の官庁ビル街には明かりが灯っている。その職員らは当然時間外手当を支給されている筈であるが、行政職の公務員を例えて比較するなら国家公務員は地方公務員より年収で数十万円ほど給料が高いとされている。

 一般的に地方公務員で給料の高いのは、公立病院勤務医師の平均1,580万円で、これは別格で理解出来る。それに続く高校教員と警察官は、医師とは半額以下の710万円である。「広報東京都」の先月特集版「職員給与」によると、比較的財政が豊かな東京都でも高給取りは警察官で、以下高校教員、一般行政職、小中教員、技能労務職の順である。勤務中も息を抜けず、命を張って社会の安全を守るという職責上高い給与をもらえるのは、ある程度納得出来るにしても地方公務員の中で警察官が一番高額であるとは意外だった。

 全国の市区町村の職員高給与ベスト10を見てみると、1位島根県大田市、2位神奈川県厚木市に次ぎ、東京都の4区市がランクされている。3位杉並区、4位武蔵野市、5位三鷹市、6位日野市と続いている。しかもこれら4市はすべてJR中央沿線上に位置している。他に10位に目黒区がランクインしている。全国1,724市町村のうち、ベスト10に東京都内の5自治体も入っているというのは、それだけ東京都内各自治体が安定して潤っているからであり、他の都自治体を含めて東京都は全般的に恵まれているということが言えると思う。

 退職金についても東京都職員の場合は、仮に勤続35年で定年退職すると43か月分が支給される。因みに昨年度平均退職金額は、2,251万円だったというから一般企業に比べてもかなり恵まれているということが言える。

 一方で、国会議員の給与は、給与(歳費)として毎月130万円、期末手当が約635万円、その他に文書通信・交通滞在費として毎月100万円、立法事務費として毎月65万円が支給される。他にも政党助成金や資金管理団体からの収入など一説には、各議員とも3千万円以上の所得を得ていると言われる。そして国会を休んでも給与は保証されている。議員らにとっては絶対手放せない収入源であり、そのためいくら不祥事やスキャンダルが公になっても国会議員は、党内の職を辞することはあっても議員職を辞することはまずない。高齢者の医療費負担を値上げしたり、児童手当を部分的に廃止することには執着したところで、自らの給与を下げることにはまったく無頓着なのである。

 高い給与を支給されている警察官は自らの身を賭して庶民の身を守っている。教員も献身的に教え子の教育のために身を挺している。ところが、国会議員は、格別に高額の給与をいただきながら、国の立法化に努力しているとは申せ、その活動ぶりには呆れ、不満を感じることが多い。やはり彼らが戴いている給与は、行動実績に鑑みると一般的に多過ぎると言わざるを得ない。メディアは触れたがらないが、国会議員の給与の引き下げにも一石を投ずる報道をして欲しいものである。

2020年12月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com