4838.2020年8月10日(月) 高校サッカー部でクラスター発生

 今日は祭日「山の日」である。今日から甲子園で夏の全国高校野球大会ならぬ、春の選抜高校大会の出場校による各校1試合ずつの対抗試合が始まった。中2日置いて3日ずつの6日間行われる。

 今朝の開会式で八田英二・日本高校野球連盟会長が開会の挨拶を行っていたが、その中で2校の選手たちに問いかけるように、開催出来たことにありがとうという気持ちが湧いてくると思うが、「ありがとう」の反対語は何ですかと問い、すぐにそれは「当たり前」だと言っていた。これは知らなかったし、これまで考えたこともなかった。選手たちはどう思っただろうか。

 一方で夏の大会が中止となったことを受けて、各都道府県単位で独自の大会が開催されている。神奈川県内で行われていないので、気にかかっていたところ県が開催にYESと言わなかったからだそうだが、県内の約300校から強い開催希望の声が寄せられ、漸くYESとなったことから、遅れて開催された。ほとんどの県ではすでにベスト4が決まった現在、神奈川県では漸く3回戦である。とにかく全国高校球児たちの第1の夢は壊れたが、第2の夢はつながった。本当に良かったと思う。

 ところで、相も変らぬ新型コロナウィルス拡大感染の勢いは衰えず、これまで感染者が少なかった島根県で昨日クラスターが発生し、これまで32名しかいなかった感染者が一気に増え、新たに92名の感染者が出た。しかもそのうち88人が立正大淞南高校サッカー部員と、その関係者だというから驚きである。松江市内のはずれにあるこの高校では全校生徒310人のうち、ほとんどの生徒が県外からの入学者で、全校生徒のうち8割を超す259人が学校内の寮で生活しているという。恐らく「3密」の状態にあったのではないだろうか。サッカー部は、4年連続・18回の全国大会出場を果たしている強豪校である。このクラスターには、流石に松江市はショックを受けたようだが、今発症者に対する誹謗中傷が目立っていることを警戒してか、急遽松江市長がそうした行為を行わないよう釘を刺していた。

 さて、中国との対立が深まっている中で、今日午前アメリカのアザー厚生長官が台湾を訪れ、先日亡くなった李登輝元総統へ哀悼の意を表した後、蔡英文総統と会談した。アメリカが中国政府を唯一の中国代表と認めて台湾と断交した1979年以来の大物要人の台湾訪問である。直ちに中国外務省は反発している。トランプ大統領としては、対中国政策でいくつか思惑があるようで、中国のコロナ失策に対して、コロナを抑え込んでいる台湾を評価する意図も感じる。加えて、台湾への軍需物資の売り込みも大きい。昨今の香港に対する民主化抑圧的な姿勢の中国政府と、それに同調する一部の香港行政府に対する牽制もあり、台湾への接近となっていると思う。

 日本政府は、先月亡くなった李登輝元総統を慰霊する特使を派遣しなかったが、予想されていたように昨日森喜朗元首相が日帰りで台湾を訪問し、哀悼の意を表したと知った。李登輝元総統は日本としては生前大分お世話になった恩人でもあり、中国を意識して訪れ難い首相以下現職閣僚に代わって森元首相が代参したのは、けだし賢明だったと思う。

 しかし、香港、台湾問題でも米中対立が一層激化して、この先が心配である。

2020年8月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com