4782.2020年6月15日(月) 欧米に比べて日本にコロナ感染者が少ない理由

 アメリカの新型コロナウィルスは圧倒的な感染者数となり、すでにその数は2百万人を超えて214万人となり、死者は11万7千人となった。このまま劇的な対策が取られなければ9月には、死者の数は20万人になるとハーバード大研究者が警告した。アメリカはトランプ大統領の認識の甘さから初期対応に後れを取り、あっという間に全米中に感染が拡大してしまった。それにしても常日頃からアメリカは偉大な国であると自惚れていたトランプ大統領にとっては、予想もしなかったカウンターブローを浴びている。傲慢な自国第1主義の結果が、このザマである。他の国にとってアメリカは反面教師とでも言えよう。

 そこへ黒人暴動事件が各地で勃発し、それにトランプ大統領が火に油を注ぐような過激な発言をしたために、激高したデモ隊と大統領の間で激しい言い争いになっている。この数日黒人が連続的に警官によって拳銃で射殺される事件も起きており、警官と市警トップの解職に発展しているところもある。さしもの騒動続きにトランプ人気はみるみる下がり、11月の大統領選は危ないとの観測がある。これまで民主党候補者になると見られているバイデン前副大統領をリードしていたが、今や支持率で追い抜かれ、その差は開く一方である。共和党内でも反トランプの声が上がり始め、ブッシュ元大統領をはじめ、党重鎮が皆トランプ氏を支持しないと言い出す有様である。現在の状況からすると5か月先の大統領選では、トランプ氏の旗色が大分悪い。

 さて、日本国内ではどうか。コロナウィルスについて一応緊急事態宣言は解除されたが、東京都では独自の「東京アラート」を解除してから意外にも連日感染者が増え続けている。それでもアメリカに比べれば、かなり感染者は少ない。欧米のコロナウィルスは日本のそれよりウィルスの毒性が強いということがあるようだ。だが、アメリカは医療先進国と自称する割に、貧困層に配慮しない医療政策、健康保険全員加入ではないなどの理由により低所得層が健康状態を維持することが難しい。そこへ普段から肉体的接触を伴う抱擁、接吻、握手などが日常生活上付きまとっている。家への出入りでも、日本では履物を脱いで室内へ入室するが、アメリカでは靴を履いたまま家に入って外と同じ土足生活となる。この辺りが、今度のコロナでも日本が欧米より感染者が少ない原因として今話題になっている。日本の文化が評価されるひとつの所以でもある。

 ところで、新型コロナウィルスによる各種補助金の内、全国民ひとり当たり10万円の特別定額給付金が話題になっているが、漸くかなりの人たちの手元に送られてきたとのニュースが伝えられた。横浜の知人もすでに受け取ったとのことで、今日銀行通帳で入金をチェックしたが、入金されていなかった。これを当てにしている人びとは大変だなぁと思う。

2020年6月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com