4773.2020年6月6日(土) 東京都知事選はどうなるのか。

 新型コロナウィルスの猛威や、それによる東京オリンピック開催1年延期などによって話題としてはやや霞んでいるが、近々4年ぶりに東京都知事選挙が行われる。2週間内の今月18日に告示され、投票日は7月5日である。いつもなら全国で最も注目される知事選でもあり、中央政界の動きも慌ただしくなって、その動静も大きく伝えられるのだが、今回はコロナ旋風にかき消されたような雰囲気である。

 本命と目されている現職の小池百合子知事が、コロナ対策に追われて今以て出るとも出ないとも態度をはっきり示さないことから、全般的な見通しが立っていない。現時点で立候補者として名乗りを上げたのは、過去に2度立って敗れた宇都宮健児・元日弁連会長、立花孝志・NHKから国民を守る党党首、及び小野泰輔・熊本県副知事の3氏である。

 各党は今後の党運営や次期衆議院選をにらんで独自の候補者が敗れるリスクを避けるために候補者を立てないようだ。前回4年前は雨後の筍のように、後から後から候補者が乱立し、実に21人が立候補した。その時自民党は増田寛也・元総務相を独自候補者として立てたが、小池氏に敗れた。同じ轍を踏まないよう今回自民党は独自候補を断念し、党本部と都連との間でぎくしゃくした関係にありながらも公明党ともども小池知事を支援することになったようだ。一方、野党は前回、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏を共同で推薦したが敗れた。今回は野党の内部事情も複雑なようで、立憲民主党と共産党、社民党が宇都宮氏を支援する姿勢を打ち出したが、国民民主党は、小池氏寄りの姿勢を示しながらも、野党3党が共闘を呼び掛けている状態である。告示までどうなるか分からない。

 果たして現状で大過なく投票日を迎えられるかどうかという点が些か気になる。コロナ対策に取り組む小池知事の様子からは、知事選の雰囲気なんぞまったく伝わって来ない。告示日までには立候補の届をして、政策などもはっきり発表するであろうが、現状では態度を明確にせずどうも煮え切らない。

 今年はコロナウィルスもありいつもと様子が変わったので、やむを得ない点はあるが、有権者の立場からは、立候補する以上極力早めに有権者に選挙公約を発表してもらいたい。

2020年6月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com