4715.2020年4月9日(木) 緊急事態宣言が出て慌ただしい1日

 昨日は本ブログに今最も注目を集めている新型コロナウィルスについて一言も触れなかったが、政府の特別措置法に基づいた緊急事態宣言が出されたことを受け東京都をはじめ、7都府県で実務的に宣言を実行するに当たりそれぞれの知事がコメントを発表した。今一番問題となっているのは、事業者が休業やイベントの自粛によって被った損失をどう補償するかということである。全国知事会は国に対して補償するよう提言することを決めた。

 加えて頭に入れなければならないことは、昨日東京都の感染者が144人、神奈川県も66人と1日の発症者数では過去最高となった。全国的にも1日で515人となり、初めて500人を超えた。東京は今日も1日として最高の181人、全国的にも最高の574人が感染となった。

 各地の繁華街では、間違いなく人出が減った。東京駅周辺では、約38%も減少したそうだ。外出する人が減ったことでタクシー業界も大きな影響を受けているが、昨日あるタクシー会社が傘下の会社を含む5社の乗務員600人を全員一斉に解雇する方針を発表した。これまでの会社への貢献をまったく無視した冷酷な決断だと思う。会社は外出自粛で業績が悪化し、緊急事態宣言で今後も回復が見込めないためだというが、近年稀にみる荒っぽい身勝手な対策であると思う。会社の言い分は、休業手当を支払うより解雇して雇用保険の失業手当を受けた方が乗務員にとって不利にならないと考えたというが、本当にどこまで乗務員のことを考えたのだろうか。更に会社は感染拡大が終息した段階で再雇用し、希望者は全員受け入れると話しているが、その場しのぎの言い逃れに思えて仕方がない。

 世界的にまだまだ感染者が増え続けている中で、最初に新型コロナウィルス感染が拡大した中国湖北省の武漢市では、1月23日以来続いていた市内の封鎖が2か月半ぶりに解除された。感染が収まってきたと当局が発表して解除に至ったわけだが、世界保健機構(WHO)からは何らのコメントも伝わって来ない。数日前からアメリカのトランプ大統領が中国とWHOの蜜月ぶりに皮肉を言ったり、中国の発表する数値が頼りにならないと不満を述べている。

 アメリカでは相変わらず感染の勢いが衰えず、一昨日は死者の数が1,800人を上回った。街の人出はなくなり、会合や集会は禁じられている。アメリカの感染には、日本と異なり人種の差別を思わせるような統計がある。ニューヨーク州では人口割合から言えば、ヒスパニック29%、黒人22%であるが、死者はそれぞれ34%、28%で白人のそれに比べると遥かに高い。彼らにはホームレスが多いことも影響しているかも知れないが、基本的には彼らが普段恵まれない生活環境にいるということを表しているのではないだろうか。。

 その中で大統領選の民主党予備大会が中止になったり、延期されたりして、現在バイデン氏とサンダース氏が民主党予備選に向けて選挙活動が出来ず、最近バイデン氏に押され気味のサンダース氏が、ついに昨日撤退を表明した。これにより11月の本選では民主党候補者として共和党が推すトランプ大統領の対抗馬にバイデン前副大統領が選ばれるのはほぼ確実となった。

2020年4月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com