4684.2020年3月9日(月) 日本円急騰、株式急落、レバノン破綻寸前

 新型コロナウィルスの影響で、景気がを不安視されたせいで今日の株式市場は、大幅に下落した。日経平均株価は先週末に対して一時1,276円も下げ、最終的にも1,050円安となって2万円を割り込んだ。2万円を割ったのは実に昨年1月以来1年2か月ぶりである。同時に円高が昂進して、2.58%上昇し1$=102円となった。

 石油輸出国機構(OPEC)では、サウジアラビアがこの情勢をにらんで先日来産油国の協調減産を主導してきたが、ロシアが反対して協議が決裂した経緯があった。そこへ世界的な株価下落により原油価格が急落した。対前日比較で約30%も下がった。原油輸入国である日本にとってはニコニコ顔と言いたいところだが、このまま混乱が長引けば産油国の財政悪化から中東の政情不安などを惹起させて、世界経済の新たなリスクになりかねない。

 こんな時、昨年末に会社法違反で起訴され保釈中だったカルロス・ゴーン前日産自動車会長が、日本からレバノンへこっそり密出国したが、そのレバノンが明9日に支払い期限が迫っている外貨建て国債12億$(約1,260億円)について外貨準備高が危機的状況にあるとして支払わない方針を昨日明らかにした。デフォルト一歩手前である。レバノンの債務は国内総生産(GDP)の170%近くで新たな税負担を国民に求めようとして、大規模な反政府デモがレバノン各地に広がっている。今後更に通貨の下落やインフレの加速が懸念されている。これはレバノン自体の問題でコロナウィルスの影響とは言えないが、コロナウィルスが終息してもレバノンの経済破綻の可能性は依然残っている。

 さて、コロナウィルスの影響により国内経済も不況に向かいつつあるが、その感染が拡大する以前の景況も低落傾向であることが、今日内閣府が発表した国内総生産(GDP)の下方修正で判った。2019年第3四半期が第2四半期より1.8%下がった。年率換算で7.1%も下がったことになる。この状態だと2019年度第4四半期は更に悪化することは間違いない。このままコロナウィルスが終息しないようだと日本経済は大打撃を受けることになるだろう。何とか終息へ向かわないものだろうか。

2020年3月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com