4680.2020年3月5日(木) 拡大する新型コロナウィルス感染の影響

 まもなく東日本大震災から9年になる。国の追悼慰霊祭が、今年は中止になるという。新型コロナウィルスの感染拡大のせいである。やむを得ないことではあるが、犠牲者もこれでは浮かばれまい。新型コロナウィルスの影響は今や世界的に広く及んでいる。中国では死者が3千人を超える3,012人に達した。イタリアでも死者の数は100人を超えて、イタリア政府は法令によりすべての学校を休校にした。映画館の閉鎖や、スポーツイベントの中止も決定した。日本でも感染者が増え、287人が感染し6人が亡くなった。安倍首相の独断ともとれる全国の小中高の休校要請が、専門家の意見を聞いていなかったとのことから物議を醸している。クラスターと見られている大阪のライブ・ハウスから感染者が15人に拡がっていった。ドタバタ騒ぎの中でマスクとトイレットペーパーが市場から無くなったとのデマが流れて、市民を混乱させている。

 全校休校によって2つの課題が浮かび上がっている。ひとつは、学校に行かなくなった子どもとどう対応するかという問題である。今ではほとんどの家庭が共働きで普段家庭内には子どもの親がいない。両親のどちらかが、仕事を休んで子どもの世話をしなければいけない。この機会に自宅でパソコンを使って会社とやりとりするテレワークが注目されているが、会社を休んだ場合は所得補償が無くなり、生活にも響いてくることも問題である。

 もうひとつ忘れられているのが、学校給食である。給食用に学校へ食材を提供している食材業社が突然の受け入れストップに苦悩していることである。全食品の内、8割を学校給食用に提供している業者では、先行きの見通しも立たず往生している。

 その他には、小池東京都知事がお花見シーズンを前に、桜そのものを鑑賞するのは佳しとして、桜の下で大勢が集まって宴会を行うことには自粛を促した。近づいている春の選抜高校野球では、現段階で開催する場合は無観客試合を予定している。初日に開会式を中止し、ブラスバンドもなく校歌も応援歌も唄うことが出来ず、スタンドでは母校の応援が出来ない。甲子園でブラスバンドを演奏することを楽しみにしていた団員たちは落胆している。実に味気ない大会になりそうだ。

 奈良に住む高校2年生の孫娘が、北海道へ予定していた修学旅行が中止に決まったと息子から連絡があった。折角楽しみにしていたと思うと可哀そうな気がする。

 しかし、こればかりは猛威を振るっている新型コロナウィルスから身を守るためにはやむを得ない処置であると思う。まだ、終息へ向かう兆候も見えず、後ろ向きにならざるを得ないが、1日も早く終息宣言の言葉を聞きたいものである。

 今日日中両国政府は、新型コロナウィルスの感染拡大に鑑み、来月予定されていた習近平・国家主席の訪日が無期限に延期されると公表した。

2020年3月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com