2742.2014年11月15日(土) 箱根登山鉄道とレーテッシェ鉄道の姉妹鉄道を想う。

 チョンボ続きだった朝日新聞社の木村伊量社長が、来月5日臨時株主総会と臨時取締役会で正式に辞任することになった。朝日新聞社は今しきりにこれまでの報道姿勢を反省しつつ、2つの大きな誤報について検証を続けてその経過を紙上で発表している。ひとつは東電福島第一原発事故に関する「吉田調書」をめぐる誤報であり、もう一つは従軍慰安婦を巡る虚報である。いずれも事実を歪曲した許し難い報道であり、メディアの最高責任者として社長の辞任は当然であると言える。この点でいずこからも朝日擁護の声は出て来なかった。

 日ごろ朝日から厳しい指摘をされていた政治家にとっては、よほど朝日のこれまでの自分たちに対する批判的な記事が腹にすえかねたのか、ここを先途とばかりに朝日を攻撃し、系列のテレビ朝日「報道ステーション」が政府自民党に批判的だったとして中止させようと圧力をかけているとも聞く。江戸の敵を長崎でと取られかねない朝日にとっては辛いところだろう。今が正念場だと耐え難きを耐えているのではないか。

 ところで、ここ一両日スポーツ面で脚光を浴びているトピックがある。テニス界のプリンス、錦織圭選手が男子テニス今季の年間成績上位8人が争うATPワールドツアー・ファイナルで、1次リーグを突破して準決勝へ勝ち進んだことである。つまり錦織選手が実力的に世界で上位4人の仲間入りしたことになる。このファイナルには過去日本選手が出場したことがなかったために、まったくファイナル自体が報道されたことがなかった。日本テニス界にとっては、正に神武以来のビッグニュースと言うべきであろう。そこへ錦織選手が勝ち上がり進出したのである。他の3選手は世界でも際立った強豪であり、このうえ勝ち進むのは難しいだろうが、テニスが日本人の関心を惹きつけたことは間違いない快挙である。

 さて、TBSテレビで毎週土曜日に放映される長寿番組「世界ふしぎ発見!」を観ていて、懐かしい気持ちに誘われた。今日のテーマは「今が最高!登山鉄道で箱根感動の紅葉世界へ リゾート開発のお手本はスイス?」で、箱根登山鉄道と姉妹鉄道のスイス・レーテッシェ鉄道を、それぞれ現地風景を交えながら交互に比較して紹介していた。

 実は、今から35年前の1979年6月この姉妹鉄道提携が調印された時、当時の箱根登山鉄道・鎮目慶雄専務の命でスイスから来られたレーテッシェ鉄道ハッツ専務の通訳のお手伝いをしたことがある。そして8月レーテッシェ鉄道ベルニナ線視察記念ツアーを立案し、添乗員として現地を訪れ歓迎されたことがあり、今日のテレビでもベルニナ線の駅に提携記念の日本語プレートが掲げられている場面を観て感慨深く感じた。折も折今年は日本とスイスが国交を樹立して150年という記念すべき年でもある。そのスイスと日本の友好行事に関与することができたことは、光栄でもある。僭越であるが、このような画期的な行事にタッチできたことは旅行業者冥利に尽きると言ってもいいと思っている。

2014年11月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com