4604.2019年12月20日(金) 2020年度国家予算を閣議決定

 政府は今日来年度当初予算を閣議決定した。今年度予算が初めて100兆円を超えたが、来年度予算案も本年度予算に更に1兆円強を上積みして総額102兆65百億円となった。

 例年のことだが、社会保障費が全支出額の約3分の1に当たる35.8兆円であるのは、少子高齢化の傾向もあり、ある程度織り込み済みである。それでも足りずに赤字国債を発行することになった。それでも10月に消費税値上げを実施して財源を見込んでいた。だが、消費税を上げて増税分2兆4千億円を見込むものの、キャッシュレス決済のポイント還元に27百億円、マイナンバーカード所持者へのポイント還元で24百億円を充てることによって当初の思惑通りには行かなかった。あまりこういうカードの使い方をしない私には、何か釈然としない。

 そのうえ年々膨らむ防衛費が本年度より1.1%も増えて全防衛費が何と5.3兆円になった。長い間国の防衛費は全予算額の1%以内に抑えるという取り決めがあったが、これもいつの間にか顧みられなくなり野放し状態となって、今では全予算の5%にまで膨張してしまった。今の政府には、年々貯まる一方の借金を減らそうとの考えが全く見られず、足りなければ安易に赤字国債発行で補填しようとの気持ちしかない。特に防衛費は、トランプ大統領が就任して以来、安倍首相との蜜月を演出するために高額な防衛設備品を大統領の言いなりに買わされて、毎年支出が増える一方である。

 このまま防衛費が天井知らずに伸び続ければ、いずれ国家予算が破綻することは目に見えている。しかし、現在の安倍政権には誰ひとりとして実態を憂慮している閣僚は見られない。お先真っ暗である。

 さて、今日は1999年にマカオがポルトガル領から中国へ返還されてちょうど20年目だそうである。香港はその2年前の97年7月1日にイギリスから返還されている。昨今香港のデモが関心を集めているが、マカオではこのような目立ったデモは見られない。そこで今日北京からやって来た中国の習近平・国家主席はマカオ返還20周年記念式典で、マカオが「1国2制度」が完璧に実施されて今では香港、マカオともに「1国2制度」が理想的に行われており、アメリカから口出しされるような他国からとやかく言われるいわれはないと強調した。

 マカオ市民による自発的なマカオのポルトガルから独立を祝う場で、中国が自慢するほど香港では完全な「1国2制度」が実施出来ているとは到底思えない。中国のいう「1国2制度」とは一体どんな制度なのだろう。これから「1国2制度」が話題になることだろう。

2019年12月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com