いよいよ衆議院選挙が始まった。テレビでは各党党首の遊説風景を映し出している。今度の総選挙立候補者は1191人である。その数は政権交代が成った前回2012年総選挙時の1504人を大幅に下回っている。当然ながら各選挙区とも激戦が予想されている。特に地方の小選挙区で野党間の候補者調整のための絞り込みを行い、野党の立候補者が大きく減じた。野党第1党の民主党ですら、議員定数の過半数を下回る立候補者数になったのはその典型的な影響である。
それにしても第3極と言われる政党間で、着々と勢力を拡大してきた「みんなの党」が公示直前になって唐突に解散とはびっくり仰天である。「みんな」が「みんな」自意識が強く、チームワークが感じられなかったうえに党創設者で前党首の渡辺喜美氏が、わがままのし放題で金銭感覚に欠けていたことが、結果的に成長路線上にあった党を解党させることに繋がった。「みんなの党」は、2012年の衆院選で18名を当選させ、昨年の参議院選でも8名が議席を獲得した。だが、その頃から党員が出たり入ったり離合集散を繰り返す組織の不安定さのために、少しずつ党自体が内部から崩れて行った。そんな折に党首だった渡辺喜実氏の不正な8億円借金問題が浮上して、市民団体から告発されたことなどの不祥事により求心力を失い党首を辞任することになって、以降党も立ち直る暇もなく解散へ向かって行った。結党してから解散まで僅か5年だった。
今後野党の勢力図がどうなるかは、ひとつの関心事ではあるが、「維新の党」や、「次世代の党」は右翼志向が明白であり、当面野党間の選挙協力で合意しても選挙後には袂を分かつだろうことははっきりしている。そうなると仮に自民党、公明党で過半数を取れなくとも第3極の保守勢力が与党に同調することによって、疑似与党が過半数を占めて、これまでと同じ集団的自衛権や特定秘密保護法のような動きをこっそり推し進めることは確実である。アベノミクスへ目を向けさせるどころではなく、沖縄の普天間基地移設問題、更に原発再稼働などが加速する恐れがある。
世論調査によると総選挙への国民の関心は前回よりも低い。安倍自民党政権にとっては、勿怪の幸いとして一層我もの顔でわが道を往くことになるのだろう。
今日は午後になってアポを取らずに先日行われた出版記念会の写真、DVDなどを持って、森喜朗事務所とミクロネシア大使館にお礼に伺った。いずれも秘書から高い関心を抱いていただいたことを伺い恐縮している。森事務所では先日話があった拙著800冊の購入を確認した。
森氏後援会「春秋会」が22日に東京プリンスホテルで開催するパーティの案内状をいただいた。他に先約があったが、参加者に拙著が贈られる場をその著者である私が欠席するわけにはいかない。当然出席するとご返事した。
さて、今日嬉しい国民的ニュースがひとつあった。小惑星探査機「はやぶさ2」の打ち上げが成功したのである。これまで天候の影響で2度も延期されたが、今日打ち上げられた「はやぶさ2」は、6年という時間をかけ50億㎞という途方もない旅へ出かけて行った。「はやぶさ」と聞くと、どうしても永年関わった「加藤隼戦闘隊」巡拝団の「隼」のイメージが甦って来る。隼も名戦闘機だったが、「はやぶさ2」も名機に違いない。「はやぶさ1」の成功に続いてお土産を持って凱旋するのは2020年の東京オリンピック後だというから、それまで私の健康は大丈夫だろうか、ちょっと気になる。