4548.2019年10月25日(金) 首相後援会が税金を私物化

 選挙民に物品を贈与して公職選挙法に触れると、ここ数日メディアで叩かれていた菅原一秀経済財政相が今日辞表を提出した。在任僅か45日である。細かに贈答品リストを作成していながら秘書に委ねたとして責任逃れをしていたが、葬儀に自らの名入りの香典を秘書に届けさせたことが分かって、公職選挙法に抵触することが明らかになった。国会で説明すると語っていたが、集中砲火を浴びると考えたのか、その前に大臣を辞めてしまった。

 大臣が大臣なら、それ以上に悪質なのが安倍首相である。首相こそ質の悪い非常識な行動を控えるべきであろう。昨年森友・加計学園問題で夫婦揃って明らかに誰もが疑問を抱くような不審な言動をしていながら、巧みにすり抜けて責任を取っていない。毎年4月に開かれる首相主催の「桜を見る会」に、首相地元の後援会関係者が数百人規模で招待されていたことが分かった。建前上首相主催となっているが、これは皇族、元皇族、各国大公使、最高裁長官、大臣及び国会議員、各界で功績のあった人たちを各省庁の意見を取り入れて招待する内閣府の公式行事であり、当然国家予算が使われている。首相ばかりでなく、閣僚、自民党幹部らも党ぐるみで後援会関係者を招待している。普段から悪評の絶えない安倍昭恵夫人は、またも自らの趣味のグループ関係者やお友達を招待する非常識ぶりである。安倍政権は揃いも揃って堂々と税金の私物化を行っているような鉄面皮である。主催する内閣府はもちろん招待者の名前を掌握している筈である。担当者はこのような理不尽さに何らの疑問も感じないのだろうか。これは税金で安倍首相が自らの後援会関係者をもてなしたことである。会計検査院元調査官も明らかに招待範囲を逸脱していると指摘している。支出も今年は予算を3倍以上も超える5千5百万円に膨れ上がったという。

 こういう重大な問題をこのまま見過ごしていて良いものだろうか。この事実をすっぱ抜いたのは共産党である。安倍首相が冒した明白な背任行為である。にも拘わらず他の野党、メディアも一向にこの責任を追及しようとしない。恐らくこのままではモリカケ問題をすり抜けた辣腕?の安倍首相は、また悪事を冒していながら知らぬ存ぜぬとしらばっくれて逃げきってしまうことだろう。

 政治家の悪賢さには呆れるが、それをまったく追及しようともしないメディアの劣化現象も黙って見過ごせない。

2019年10月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com