2767.2014年12月10日(水) 読書と文を書くことの大切さ

 元旦に母校湘南高で恒例のラグビー祭が行われる。来年元旦もいつも通りラグビーが1年の行事の始まりとなる。もう自分自身はプレイできないが、若い部員たちの溌剌たるプレイを見ているだけで楽しいし、元気をもらえるような気がする。

 練習試合の後にOB会総会が終わってから現役部員とOB会員合同の懇親会が行われる。食事は部員のお母さんたちが真心を込めて作ってくれるので有り難く思い感謝している。来年はその場で拙著「南太平洋の剛腕投手」3冊を抽選で部員に贈ることを伝えてあり、OB会長の了解済みだが、当然彼らに対して話をする機会を与えられる。トピックとして来年はひとつ、読書すること、文を書くことと手紙を書くことを心がけるようさらっと話してみようと思っている。今の若い人たちは、IT時代の悪い意味での影響を受けてペンで文字を書くことを避ける傾向にある。これでは自分の本心を充分相手に伝えられない。雑に作文を書くようなことにもなる。従って手紙や文章のごく当たり前のルールすら身に付かない。そして、もっと憂慮すべき大事な点は、やや論旨はずれて論外であるが、相手から手紙をもらってもそれに対して返事も出さないことである。

 いつのころからそんなエチケットが微塵も感じられない世の中になってしまったのだろうか。

 折も折今日NHK「クローズアップ現代」で、「本を読まない人が急増、日本人に異変」と題して今時の学生が読書をしない風潮を伝えていた。中には得意げに3年に1冊と言った愚かな女子大生もいた。仮にもこんな軽薄な考えで大学で学んでいて恥ずかしくないものだろうか。立花隆氏がこんなことを言っていた。読書したら、外へ出さなければいけないが、それが文を書くことだと言っておられた。私自身立花氏の考え方に同感である。本を読むことと文章をかくことをセットに積み重ねて、人は成長していくのではないかと思う。

 偶々今日の日経紙夕刊に万年筆の使用を勧めるコラムがあった。これは必ずしも手紙を書くことを奨励しているわけではない。ここでは、文を書くことを勧めるよりも、「メールやアプリがコミュニケーションの主流になるなかで筆記具が健闘している。文字を書く機会が減ったことで、消費者がかえって手書きの味わいにこだわるようになっている」と読書の楽しみという本筋からずれて説明し、万年筆の効用をしきりにPRしている。一歩進んで、手紙を書くことのメリット、それも万年筆で手書きの手紙を書くことの良さを前面に打ち出して欲しい記事だった。

 それにしても読書を楽しむ人が減ったことは、書籍の販売量にも表れている。寂しいことである。

 元旦には若いラグビー部員諸君に読書の大切さと文を書くことの大切さをぜひアピールしたいと思っている。

2014年12月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com