4546.2019年10月23日(水) 駒澤大学公開講座で思ったこと

 今日も駒澤大学公開講座を受講したが、2講座ともこのところ毎回興味深く感じている。共同通信の山田岳講師の講座では、1週間前に関西電力の会長以下役員20名の金品受領事件について説明された際、この事件をスクープして最初に報道したのは共同通信だと得意げに話されたことが強く印象に残っていた。ところが、その日にその関電金品受領報道に対して今年の新聞協会賞の追加受賞が決定したと今日話された。会長以下役員が辞任することが決定するとともに、彼らが受領した金品3億2千万円は税金の還流だと世間から強い批判を浴びている。今晩のNHK「クローズアップ現代+」のテーマ「関電・金品受領で何が核心は?キーマン証言」として放映され、高浜町の元町長、元県・町会議員ら関係者が中心人物の故高浜町元助役の人となりや資金の流れについて死者を鞭打つようにぶちまけていた。元助役が関電に手渡したのは合計28億円だった。これを白日の下に晒した共同通信の得意気な気持ちは推して知るべしである。だが、まだまだ問題は解決したわけではない。

 朝日の向井貴之講師の講座では、新聞記者と一般の文章、小説などとは文章の構成がまったく違うことを話してもらった。新聞記事の構成は、縦書きで右向きの逆三角形型であるということである。右から「見出し」「前文(リード)」「本文1」「本文2」・・・・と書くようだが、これは終わりの方からつまり「本文2」から削除の対象となる。普通の文章構成とは大分異なる。普通文は結論が後部にあり、後部を削除することはあり得ない。しかし、講師の話を聞いているとそれも制約のある紙面作りの立場からすると止むを得ないとも思える。

 他にも段落が長かったり、ひとつの文章の中に同じ文字を何度も使ったり、実際の朝日紙面記事を見ながらその作り方に首を傾げることがあった。僭越なことは言えないが、新聞記者の書いた文は、模範的な文と考えていた。しかし、前記の「クローズアップ現代+」のテーマ「関電・金品受領で何が核心は?キーマン証言」も分かり難くおかしな書き方である。どの専門分野でも見られるようにメディアの文章も完璧ではないということにホッとしたところでもある。

2019年10月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com