4544.2019年10月21日(月) 日本ラグビー・代表チームに「菊池寛賞」授与

 昨日決勝トーナメントで日本ラグビー敗れたりとは言え、日本中に感動を与えたばかりか、日本代表チームの海外における評価も素晴らしいものだ。南アフリカの国営放送「SABC」を始め、イギリスBBCラジオ、ニュージーランドのニュースサイトでも日本ラグビーは美しく、謙虚だと高く評価していた。ONE TEAMとしての結束、感動を与えた戦いぶり、ひとりの手柄にせず皆で取ったトライというチームワークなど、かつてないほど称賛している。普段口の悪いタレントですらこれ以上の褒め言葉はないくらいのべた褒めだった。

 日本国内でもこれまでラグビーに無関心だった人たちが俄かラグビーファンになり、いかにラグビーが感動的で男らしいスポーツかということを話していた。気になっていたテレビ平均視聴率もまさにラグビー効果がはっきり表れ、関東地域で41.6、瞬間視聴率は49.1%だった。

 ほぼ同時刻に福岡ではプロ野球日本シリーズ第2戦が行われていたが、野球とラグビーが視聴率を二分してそれぞれ25%前後だったそうだ。しかし、関東地区の日本シリーズは、ほんの7.9%だったそうだから、試合が行われた関東では、プロ野球は完全にラグビーに食われていた。

 これからベスト4国同士の激しい戦いが残っているが、日本としては今後4年後のワールドカップに向けてどう力をつけていくか、また折角ファンになった素人ラグビーファンをどのようにラグビー界全体の人気底上げにつなげていくか、大きな課題である。それにしても近年になく盛り上がったラグビー人気だが、ラグビー自体が他のスポーツに比べて興味津々のスポーツであることを、少しは俄かファンに知ってもらえたことは大変結構なことである。他のスポーツにはないラグビー独特の魅力を、このワールドカップを通して日本中にPR出来たと思う。生憎台風シーズンに行き会って中止となった試合もある。それでもラグビー自体の面白さは、これまでラグビーに興味を持っていなかった人たちにも十分伝わったことだと思う。日本チームのチームワークは抜群に良かったが、その先頭に立っていたのは終始攻守に活躍したキャプテンのリーチ・マイケルだった。私自身高校時代にラグビー部キャプテンとして、リーチと同じポジションのフランカー№6を務めていたので、余計に誇らしいし嬉しい。

 夕方テレビで唐突に驚くような意外なニュースを知った。ラグビー日本代表チームに「第67回菊池寛賞」(日本文学振興会主催)が授与されることに決定したそうだ。菊池寛賞と言えば今まで文学賞だとばかり思っていた。少なくともスポーツ分野とは無縁のものだと思っていた。今年も浅田次郎・前日本ペンクラブ会長の受賞が決まっていた。ところが、その他に広く文化活動において創造的な業績をあげた個人・団体に年1回贈られる賞として、バレリーナの吉田都さん、NHK番組「おかあさんといっしょ」、戸高一成氏とPHP研究所の受賞がすでに発表されていた。ラグビー代表が受賞したのは、様々な国から来た個性的な選手たちが「ONE TEAM」となり、強豪国を破る姿は、日本中に勇気を与えたことがその理由とされている。スポーツ分野ではラグビーが初めてではないだろうか。こういう文化の面で評価されたとするなら、1つのチームにまとまってチームワークを発揮して前進するラグビーの神髄が広く理解されたということになるのではないだろうか。

 大好きなラグビーがこれからも益々発展し、盛り上がることを期待したいと思う。

2019年10月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com