衆議院総選挙投票日が明後日に迫って来た。残りあと2日であるが、とにかく意外に思っていることは自民党が前回獲得議席数295から300議席以上を得る勢いで、公明党と併せて衆議院の三分の二を確保できそうだということである。これでその気にさえなれば、憲法改正も視野に入って来たということである。この楽勝ムードを反映したのか投票率も下がりそうだという。特に若者の投票率が悪い。今取り沙汰されているように予算の執行が、少子高齢化時代に合わせて高齢者に目配りされている一方で、若者にとっては国の財政借金は増え財政再建は益々先延ばしにされ、次世代にしわ寄せされることにより、彼らやこれから生まれてくる子どもたちに負担がかかることである。にも拘わらず、若者は投票所へ足を向けず、権利を行使せず、自分の意見を発揮することなく、自民党政治に呑みこまれるまま見ているという人が圧倒的に多い。
香港で全面的に排除されたデモに参加した若者が言っていたが、日本の若者は平和に慣れ過ぎていて現状改革の行動を起こそうとしない。自分たちは今願いが叶わなくても少しでも将来のためにプラスになることはやってみる。確かに今の日本の若者には、社会運動や学生運動に熱を入れているような様子はまったく見られない。今のままでは時を経て自分たちにツケが回って来ることは分かりきっているのに行動しようとしない。
これでは活路は開けない。どうしようもないではないか。
絶対多数を確保できそうな自民党は、国民の間に賛否両論の沖縄基地移設問題や、原発再稼働については彼らにとって不都合であるため意図的に選挙の争点から避けようとしている。選挙後に議論を交わすようなこともなく、数の力で一気呵成に自分たちの思うように事を進めるつもりである。
今日も、昨日も政党関係者から投票依頼の電話があったが、楽勝を確信している自民党関係者からは現時点ではない。自民党が圧勝したら、政局はどうなっていくのだろうか。とても他人ごとではいられない。
さて、過日韓国で水泳の世界選手権開催の折に、日本の平泳ぎ選手が窃盗罪で韓国警察に一時身柄を拘束された。帰国後当の本人が容疑を否認して、事態解決は長引きそうである。日本の代表選手が窃盗などという罪状で国外追放処分に付されるなんてことは、耳にしたくもない話題である。ところが、今日はその他に立て続けにスポーツ関係のスキャンダルが2件も浮上した。
ひとつは、パレーボールの中国出身の日本代表選手が現金を盗んだとして逮捕され、所属チームの東レは現在開催中のバレーボール大会を棄権することになってしまった。
もう一件は、ヤンキースの田中将大投手と甲子園の決勝戦で争った相手校の1年生エースだった男が自転車走行の女性から品物を奪ったというものである。
いずれも次元の低い犯罪で、スポーツで一流選手だった男が簡単に手を出すような事案ではない。実にがっかりである。これは育った環境とか、性格的な弱さが根本にあるのだろうが、指導者の育て方にも若干問題があったからではないだろうか。
それにしてもスポーツマンシップが求められるスポーツ選手に、こう連続的にお粗末な窃盗犯になられたのでは、何のためにスポーツをやっているのかと問いたい。