2773.2014年12月16日(火) ペシャワールでタリバーンによるテロ

 クリスマス・カードを郵送するため郵便局へ出かけた。毎年海外の知人、友人に送る定番の手紙である。ところが、受付の女性があまり海外に通じていないせいか、いちいち郵送先国を調べている。FSM(FEDERATED STATES OF MICRONESIA)がミクロネシア連邦であることは分からなくても無理もないと思ったが、それがどこにあるのか知らないようで、他の係員にしきりに尋ねている。セルビア、イスラエル、ブラジル、ミャンマーなど8カ国へ送ったので、件の係員にとってはまるで地理のテストをしているようだった。

 ちょっと気になったのは、封筒に貼る切手についてである。何通かまとめて郵送する際に貼り付ける「別納郵便」のような「お印」を添付しようとしていたので、流石に海外へのクリスマス・カードだからせめて日本らしい切手を貼って欲しいとお願いした。係員には顧客が受け取った友人にカードの文面と同じように、日本的な切手を見て日本を感じ取って欲しいという、そんな気持ちが分からないのだろうか。もう少し気配りが欲しいと感じた。

 また残虐なテロ事件の発生である。昨日オーストラリアのシドニーでカフェに押し入った「イスラム国」を唱えるイラン人の男性が居合わせた客を人質に取ったが、今日警察隊の突撃によって射殺され、巻き添えで2人の人質が亡くなった。そして今日パキスタンのペシャワールで軍経営の学校がイスラム系「タリバーン」に襲われ、教師や生徒126人が殺害された。このタリバーンは今年ノーベル平和賞を授与されたマララさんを2年前に襲って重傷を負わせたテロ集団である。アフガニスタンとの国境カイバル峠に近いパシュトウン人の居住地帯である。マララさんも同じパシュトウン人である。13年ばかり前にペシャワールからカイバル峠を往復したが、峠に近づくに連れ異様な光景を現わした雰囲気はともかく、ぺシャワールはごく普通のパキスタンの町だったという印象である。いつになったらテロはなくなるのだろうか。

 総選挙が終わり、いよいよ来月には特別国会が開催される。議席の過半数を制し、同じ与党の公明党を併せて全議席の3分の2を抑えたことで、自民党はいよいよ憲法改正へ目を向けようとしている。当選した議員の84%が憲法改正に賛成だというから、大きな課題は憲法改正論議であることは間違いなかろう。怖いのは、議員が自分たちは国民からすべての判断を任されたと身勝手に思うことである。例えば、原発再稼働、沖縄普天間基地移設問題などは自民党の意向とは逆で国民の半数は反対である。況してや今度の選挙で沖縄県だけを考えてみると、小選挙区では4戦4敗である。先の沖縄県知事選に次いで衆議院選でも自民党は敗れた。この結果は重いと思う。だが、これだけ沖縄で基地反対を抱えていながら県民の声に一切耳を傾けず、安倍政権は自分たちのやり方を押し通すのだろう。

2014年12月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com