2774.2014年12月17日(水) 日本中に寒波襲来

 北海道海上に爆弾低気圧と言われる950前後のヘクトパスカル(hPa)の低気圧が2つも現われ、北海道を中心に全国各地で急速に冷え込み、根室海岸の高潮を始めとして各地で想定外の被害が出ている。特に積雪量が多いことと吹雪の襲来で、停電が発生して鉄道はもちろん、道路上でも交通事故が多発している。新潟県津南町では平年の5倍、北海道新得町では4倍の積雪量である。12月にこれほど大量の降雪現象は珍しいようで、これ以上被害が出ないことを望むばかりである。

 ところで、国内政局に目を転じると、日曜日の総選挙で議席を多少回復したとは言え、野党の足並みが揃わず与党に完敗を喫した民主党では、党代表の海江田万里氏が落選するというおまけまで付き、その海江田氏は代表を辞任することになった。この機に乗じてと言おうか、早くも水面下では次期代表を目論む確執や駆け引きが始まっている。どうもこの身勝手な利己的な雰囲気では、仮に新代表が決まっても党内融和は容易ではないと思われる。結果的に今以上に自民党を利することになってしまうのではないか。上手く行かないのは醜い派閥争いがあるからである。

 さて、昨日ペシャワールで陸軍が運営する学校がパキスタン「タリバーン運動」に襲撃され多くの犠牲者が出たが、その後更に犠牲者が増え、現在判明している限りでは、141名が亡くなったという。犠牲者は一部に教師が含まれているが、そのほとんどは生徒である。ノーベル平和賞受賞者で、2年前にこの周辺で襲われたマララさんがこの残虐な行為を強く非難し、各国首脳もオバマ米大統領を始めとして潘基文・国連事務総長も強い調子でこの蛮行を非難した。タリバーンはマララさんを襲った時と同じ理屈で、女と子どもを教育することを徹底的に排除しようとしている。今度の凶行では犯行グループは生徒たちを人質に取るということは最初から考えず、生徒たちを殺害することだけを目的に学校内へ侵入してきた。この凶行グループとは別のアフガニスタンのタリバーンは、今回の残虐行為を強く非難して同じイスラム系過激組織の中でも複雑に対立している内情を示している。

 事件を受けて軍のトップは組織を壊滅させるまで戦うと強気に語り、直ちに組織が潜伏するカイバル峠周辺で空爆を行った。しかし、これだけでは報復を招くだけで、報復の連鎖となりかねない。

 このあまりにも残虐な行為に対してパキスタン国民は深い悲しみに捉われ、3日間喪に服すという。ペシャワールは一度だけ訪れたことがあり、町のイメージが頭の中にあるだけに、やりきれない思いである。

2014年12月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com