今年1月に万能細胞として大々的に発表されたSTAP細胞が、結局のところ作れないことを今日理化学研究所が公表した。当初いずれはノーベル賞ものとして華々しく発表されたが、3月ごろに細胞の作製方について疑念が投げかけられ、4月に記者会見で作成の中心人物、小保方晴子研究員が疑念を振り払う発言の一方で、以来理研は作成の裏付けをすべく検証実験を続けてきた。それが今日の記者会見で小保方氏や検証チームはSTAP細胞が作れず、理研としては検証事件を打ち切るということになった。これだけ世間を騒がせ、結果が出なかったことからこれ以上は細胞の作製は難しいと判断し、一旦発表した論文と実験成果をいとも簡単に撤回することになった。ことの是非はともかく、潔いというべきか随分あっさりしているではないか。結局大山鳴動だったということだ。
小保方氏は辞表を提出し、受理されたという。その他に小保方氏は研究不正が認定され、懲戒処分の対象にされている。
あれだけ学会内部からも周囲からも賞賛された研究論文が一夜明けてみるとくそみそである。理研もメンツがあり、これ以上トラブルを内包することを嫌い、処分したということだろう。
これに引き換え、日本サッカー協会は往生際が悪い。サッカー日本代表チームのアギーレ監督が八百長疑惑でスペイン検察から告発された問題は、サッカー協会としては当分事態の推移を見守るということになった。協会としては本人から聴取した限り、疑いが感じられないという一点である。間もなくアジア杯が始まる。仮に疑念の状態のまま、アジア杯やワールド・カップの直前とか、最中にクロとなったら選手はもちろん、ファンだって溜まったものではない。
世界のスポーツであるサッカー界で起きた不祥事に近いものと言えよう。ここはサッカー協会も疑いのある監督では選手を掌握することは難しいと考え、更に最悪のケースも想定して、思い切って監督更迭を検討してみてはどうだろうか。
さて、今夜はセルビア大使館でセルビアで活動中のヴァイオリニスト豊嶋めぐみさんがミニコンサートを開くというのでゼミ仲間長谷川君と出かけた。先日彼女からのメールでこの催しを知ったが、
IT関係者のセミナーの間に行うということから、外部の我々がその場にいることは難しかったのに、豊嶋さんのお招きということで大使館側と打ち合わせして観賞できることになった。
9曲を演奏されたが、やはり傍で一流のヴァイオリニストの音色を聴くと中々居心地がいいものだ。特に、ショパン‘別れの曲’、シューマン‘トロイメライ’にはうっとりさせられた。忙しい一日だったが、これは楽しいひと時だった。