4515.2019年9月22日(日) 政治に関心が薄い日本の若者

 明日からニューヨークで国連気候行動サミットが開かれる。それを前に20日世界中の政治家へ気候危機への対策を求める世界一斉デモが、驚いたことに163カ国・地域で行われた。これに参加した人は延べ400万人を超えたと言われている。残念ながら日本では東京と地方都市の大学を中心に静かなデモが行われたが、世界に比べれば残念ながらアピール度は遥かに低かった。

 日本の若者が政治的な運動から遠ざかるようになってから大分時間が経つ。我々が学生時代に行動した60年安保闘争やベトナム反戦運動、その後の70年安保闘争以後学生を主とする若者が政治への関心を失ったように思えて仕方がない。香港デモの様子を見ても逞しい世界の若者に比べて日本の若者の政治へのアピールが確実に弱まったように思う。これが安倍政権を長期化させているひとつの遠因にもなっていると思う。

 世界が地球温暖化に目覚めたのは、それほど遠い昔ではない。今では世界中で温室効果ガス削減が大きなテーマとなり、各国がその対策に真剣に取り組み始めた。特に近年大きな自然災害が目立って増えたのも、つまるところ温室効果ガスによる地球温暖化が海洋温度を上昇させたことが大きな原因である。今年になってアメリカ東部海岸へ襲来し大きな被害をもたらしたハリケーンは海洋気温の上昇に依るものだし、アマゾン周辺の火災による森林地帯の減少は、大気温度の上昇と森林開拓のための火焼きによるものだ。

 二酸化炭素ガス排出量は1位中国、2位がアメリカである。2015年に気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定(パリ協定)が合意されながら、責任ある立場にあるトランプ大統領が離脱を公表して一方的にパリ協定から抜け出そうとしている。そこにはトランプ大統領の強いアメリカ・ファーストのような保守主義と世界史観の誤解があるように思う。トランプ大統領は「地球温暖化という概念は、アメリカの製造業の競争力を削ぐために中国によって中国のために作り出された」と相変わらず身勝手なことを言っている。

 トランプ氏がアメリカ大統領の地位に留まっている限り、地球温暖化防止は難しいように思える。

2019年9月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com