2783.2014年12月26日(金) 箸にも棒にも掛からない政治家

 こう言っては叱られるかも知れないが、政治家と呼ばれる人種は大体酷い人間が多いと思っている。政治家としての資質もなく、とっとと職替えをした方が良いのではないかと思える輩が多い。だが、これほど好い加減で自分の我儘や個人的な好き嫌いで政治、行政を振り回している似非政治家を世間が見過ごしていては、社会を劣化させるばかりでなく、真面目に社会のために尽くそうという国民の気持ちが失せてしまう。どうしてこんな劣悪政治家が出現し、彼らの自己本位で我儘な行為に対して鉄槌を下すことができないのだろうか。

 まず直近で呆れたのは、誰あろう、お騒がせ大阪市長の橋下徹氏である。橋下市長は大阪府民から評価が高くない「大阪都構想」を実現するために、維新の党代表を降りて党最高顧問に就くことが執行役員会で決まった。

 ところが、戦い終わってこれから地方選へ向けて活動しようという一昨日になって、どうも橋下氏の主張がもう一人の代表、江田憲司氏のそれとまるで噛みあわないのだ。挙句に「自分が人事権者だ」とか、「最高顧問は私の年であり得ない」、更に子どもじみた捨て台詞「死んでも嫌だ」と述べたり、こんな我儘を言っているようでは、とても行政のトップとしての見識が疑われ市長失格であるし、住民の信頼を得られるわけがない。

 この橋下市長の非常識な言動に対して、2年前に「週刊朝日」誌上で作家佐野真一氏が緊急連載「ハシシタは救世主か、衆愚の王か」と採り上げて以来朝日は橋下氏と対立し、橋下氏に謝罪して以降朝日は橋下市長の言動について厳しいスタンスを取ろうとしない。このように天下の朝日を始め、メディアは指をくわえているばかりで、史上最低の政治屋・橋下徹を糾弾しようとの姿勢が一向に見られない。

 橋下市長の傲慢な無分別さは手の施しようがないが、市長の腰巾着である松井一郎・大阪府知事もまた揃って似たようなオツムで、行政のトップに君臨しているのだから救いようがない。府知事はこの騒動について「なんでもええやんか」とふざけ半分の不誠実さで、ことの重大さをまったく歯牙にもかけない不真面目さである。

 先日も大阪在特会の代表者と公開討論を始めたまでは良かったが、ちょっとした感情的対立でお互いにけんか腰になり、殴り合い寸前で周囲が止めに入ったという程度の男である。こんな人間がよくもまあ市長として君臨していられるものである。折角大阪府民の負託を受けて府知事になりながら、安易に中途で市長へ鞍替えするような無節操で無計画性を地で行っているような人物である。はっきり言ってこれでは大阪が良くなる筈はない。大阪都構想なんてイリュージョンではないか。

 他にも酷い政治家が2人いる。ひとりはもう引退したが、「元総理大臣」の肩書を見せつけて外国政府に存在感をアピールし、勝手に口約束をしては日本政府を困惑させている鳩山由紀夫氏である。「沖縄米軍基地の県外移設」など難しい課題を直ぐにも実行できるかのような幻想ばかりばらまいて、一時的に沖縄県民の歓心を買おうとする浅薄さには二の句が告げない。

 あと一人、人間的に信頼できないのは、来月の民主党代表選に立候補しないことを発表した前原誠司元代表である。永久に立候補を取りやめるか、政治家自体を辞めた方が良い。前原氏の将来性にも赤信号が点く。その最たるハラハラ決断は、民主党政権下で国土交通大臣だった当時、八ツ場ダム建設工事を中止と決断した。しかし、国交大臣の座を去ると次の大臣が計画再検討を打ち出した。だが、それに対して自らが決定した判断を他人事の如く、知らんふりをしていた。これではダム工事中止を指示した支援者は堪ったものではない。その後自民党政権になって、八ツ場ダムは建設続行へ路線変更した。これに対して前原氏は何の抗弁もしない。自らの言動に対してまったく責任を負う気持ちがなく、そのうえ自分が決断したことに対して反対があっても何らの意思表示もしない。前原氏には政治家というより、人間としてのプライドがまったく見られないのだ。こんなお粗末政治家ばかりでは日本が良くなる筈がないではないか。

 他にも低レベルの政治家は吐き捨てるほどいるが、取り敢えず橋下市長のカメレオン的言動に呆れてつい文句のひとつも言いたくなった。

2014年12月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com