各企業が正月休み明けの今日東京株式市場の大発会は、市場関係者にとって今年の経済市況を占う意味でも上がって欲しかっただろう。だが、彼らにとって少々恨めしい終値となった。日経平均は17,408円で対昨年末42円安だった。
今年の日本の景気はまずまずだろうと予想されているが、問題は海外の景気である。特に、ヨーロッパ経済が冷え込み、EU離脱を噂される国も1カ国や2カ国に留まらない。経済低迷により政治的にも袋小路に追い込まれたギリシャは、何度投票をやっても大統領も中々選出できない有様である。経済が破たん状況を示しているのである。ギリシャがユーロ圏内から脱退することにドイツ政府が従来の考えを翻し、ついに理解を示すほどのっぴきならないほどユーロ圏内にはさざ波が立っている。
今日のNHKニュースを観ていると、イギリス国内にも、フランス国内にもEU離脱の波が押し寄せているようだ。ド・ゴール大統領が未来のヨーロッパに望みを託して希望の灯りを期待したEUが脆くも崩れてしまいかねないほど不安定なヨーロッパ経済になってきた。果たして今年の景気はどうなるのだろうか。
さて、年賀はがきの発行枚数が近年減り続けて、今年の発行枚数はピーク時の2004年に比べて2割以上も減ったそうである。これはPCや携帯、スマホなどで簡便にことを済ませてしまおうとの些か軽佻浮薄な気持ちが年々強まっているからだと分析されている。しかし、普段から手紙を書く機会が少なくなって、今では年賀状こそが最も手軽にペンで手紙を書く好いチャンスだと思う。ところが、折角のそのチャンスもPCで宛名書きを行っているケースが多い。
今朝の「天声人語」によれば、普通の人が年賀状を書く時に思い浮かべる人は150人くらいだそうである。その程度の人の名前を自分の手ではなく、「機械」に依らなければ実行できないものなのだろうか。
因みに私自身は約550人に年賀状を書いてお送りしたが、宛名はすべて万年筆で書いている。知人にも宛名は手書きにした方が良いと薦めている。しかし、いただいた年賀状の半数以上の宛名表示が、残念ながら「宛名印刷」によって印刷されたものである。これでは新年の挨拶である年賀状、否普通の手紙でさえ送り手の気持ちが伝わらず、あまり書く意味がないような気がしている。何とも情けの感じられない時代になったものである。少々嘆かわしい気がしている。