今日全国民を、というより世界中をあっと驚かす衝撃的なニュースが入って来た。午後いつも通り駒澤公園へのウォーキングから帰ってゆっくり大相撲観戦でもしようとスィッチを入れたところ、相撲どころではなくテレビ画面でショッキングな映像を見せられたのである。画面では2人の日本人がオレンジ色のガウンのようなものを着せられて跪かされ、その間で覆面をした「イスラム国」の男がナイフを手に、脅迫しているのだ。日本が2億㌦を支払わなければ、72時間以内に2人の日本人を殺害すると‘You tube’画像で脅しているのだ。これまでに自然大災害は別にして、テレビでこれほど残虐な画像を見せられたのは初めてではないだろうか。
座らせられた2人は、フリージャーナリストの後藤健二氏と自称武器商人の湯川遥菜氏と推察されている。後藤氏はこれまでも「イスラム国」関連取材で度々テレビに登場したので、よく覚えている。一方湯川氏は、何が渡航の目的なのか、よく分からない個人的な目的だけで「イスラム国」入りを目指し、昨年夏ごろ周囲の心配をよそにシリア反政府軍に加わり、シリア国内の「イスラム国」支配地域へ入ったようだ。その後「イスラム国」軍に身柄を拘束された。湯川氏の行動に対しては、その当時から大分批判的な声が上がっていた。
折も折安倍首相はイスラエル訪問中で、昨日ネタニヤフ首相と会談し、パレスチナ問題について話し合い、平和へ向けて努力を傾けるよう要望した。そして今日はエルサレムからパレスチナ自治区を訪れ、アッバス議長とは予定通りラマラで会談したが、ベツレヘムの聖誕教会等の聖跡見学は取り止めた。午後6時ごろエルサレムで首相の記者会見が行われた。犯人に対して許しがたい行為だと厳しく非難し、2人を即刻解放するよう要求した。
元々論理性のない言動を繰り返してきた「イスラム国」が2人の日本人を人質にした行為と要求は、まるで筋が通らない。日本は「イスラム国」へ十字軍として攻撃した責任があると言うが、欧米とは異なり日本は「イスラム国」を非難することはあれど攻撃したことはない。今回首相の訪問に合せてシリア、イラクに支援金を供出するのは、あくまで人道支援のためである。彼らの言い分は、メチャクチャなのである。
今日のビッグ・ニュースはあっという間に世界中に広がったようだ。2人の身の上が心配である。