2810.2015年1月22日(木) 「イスラム国」に拘束された人質はどうなるのだろうか。

 今日も主たるニュースは「イスラム国」に身柄拘束された2人の邦人の話題である。「イスラム国」が国家としての体を成していないせいで、身代金にせよ、人質解放にせよ、交渉する相手の窓口が不明で、その間に時間だけが過ぎてゆく。結局政府は為すすべもなく、人質の解放を訴え続けている。その後相手の「イスラム国」との接触はできないままである。

 現在日本国内に真のイスラム研究家がいないことが、中々情報を得られない大きな要因ではないかと思う。ましてや現地の事情や言葉などに通じた日本人はほとんどいないようだ。こういう追い詰められた時期に、イスラム法学者と言われる元同志社大教授の中田考氏が、仲介の労を取っても好いと言い出して記者会見を行った。ただ、このご仁は、昨夏無目的に北大生の「イスラム国」入国準備を手伝ったとして警察から家宅捜索を受けた人物である。

 今日になって人質のひとり、後藤健二さんについて沢山のビデオ画像がテレビを通じて放映されている。フリー・ジャーナリストである後藤さんは、何度もイスラム国周辺へ入り子どもや難民の取材を行っていた。今日も姿を消す前の状況を現地ガイドが話しながら、後藤さんを慕っている映像を伝えていた。日本国内のイスラム教徒は、戸惑いを隠せず2人を拘束し身代金を要求する行為を断じて許せないとしている。期限の時は刻一刻と迫っている。

 後藤さんがアラブはもちろん日本国内における活動が多くの人々に感銘を与えていると報道される一方で、もうひとりの人質である湯川遥菜さんはまったく注目を集めることもなく、誰のコメントも述べられていない。すでに取り上げたように昨夏不可思議な行動で一部に顰蹙を買った湯川さんは、言動が不真面目と見られたのか、彼を真正面から被害者として取り上げる報道はない。

 現在夜10時を過ぎたが、まだ人質解放に繋がる明るい情報は得られていない。政府は各国にも協力を呼び掛け、それなりに好感触を得たようだが、何せ犯人の所在がどこか、雲を掴む話で得られる情報は頓挫している。心配である。

2015年1月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com