サッカー日本代表チームのハビエル・アギーレ監督が解任された。かねがねスペイン1部リーグ・サラゴサ監督時代に噂のあった八百長事件に関わったとして、アギーレ監督は疑惑を持たれていた。スペインの検察が告訴しこれを裁判所が受理したことから、今後監督として大事な時期に裁判所へ出廷しなければならないマイナス面を考慮して、協会にこの思い切った監督解任へ踏み切らせた。サッカー協会にとっても苦渋の決断だっただろう。
今日解任が発表される前のつい先日日本サッカー協会は、疑惑を無視するようにアギーレ監督の続投を発表したばかりである。いかに告訴が受理されたことが今日分かったとは言え、とかくの風評がある中でもあり、あの時監督続投の発表を延ばすことができなかったのだろうか。解任を発表した大仁邦弥・日本サッカー協会会長は6月から始まるワールド・カップ予選へ向けて選手たちの気持ちを考えたと言ったが、今となっては反って結果的に選手たちへ与える影響の方が大きいのではないだろうか。
監督を解任して改めて後任を選ぶわけだが、その前にアギーレ氏を監督に推薦した人物もそれなりの責任を取る必要があると思う。近々新監督を選出しなければならず、この際サッカー協会内も責任のなすり合いなどをせず、すっきり適任者を新監督に選んで選手ともども一体となってワールド・カップ予選へ向かって欲しい。こんなスキャンダルでゴタゴタを引き起こすのだけは止めて欲しいものである。
さて、今日3日は節分に当たるが、この「2月3日=節分」は2024年ごろまで続くという。天文と太陽暦の関係は素人には中々分かりにくいが、何でも1984年までは閏年の場合、3日ではなく4日が節分だったという。そう言われれば、子どもの頃は、閏年は2月4日に豆まきをやったような記憶がある。
ところで、今朝の朝日新聞によると、国立天文台は来年の「秋分の日」は9月23日ではなく、1日繰り上がって22日にすると発表した。この22日の「秋分の日」も不規則で、2012年以来3年ぶりだという。しかも、その前の「秋分の日」は1896年だったというから日清戦争の時代である。明治後半から「『秋分の日』は9月23日」が定着していた。「秋分の日」に対抗する「春分の日」は、「秋分の日」同様に国立天文台が太陽の位置を計算して決めているのだという。
その点では、私自身各地の講演でメキシコの世界遺産「チチェン・イッツァ」のマヤ文明遺跡について解説する時、しばしば暦の正確さの好例として挙げるマヤ文明の天文学知識には一目置いている。16世紀初ごろ流行ったマヤ暦は現代暦と比較しても、その誤差は1年間で僅か2/10,000秒だというから驚くべき正確さである。
いずれにせよ、天文学は古代より人間の生活には欠くことができないものだったと納得させられる。