4369.2019年4月29日(月) 長い会社名は敬遠される。

 いつかこのブログに長い社名の会社について取り上げたことがある。その会社が漸く長い会社名に結論を出して社名変更することを決めた。長い社名の損保会社「損害保険ジャパン日本興亜」は、来年令和2年4月から「損害保険ジャパン」に、同じSOMPOホールディングスの傘下にある生保会社「損保ジャパン日本興亜ひまわり生命」が、今年10月「SOMPOひまわり生命保険」に変更されることになった。

 それぞれ長い社名にはそれなりの理由がある。それは両社とも同じ業界のライバル会社が合併を重ねて、旧社名に拘っていたせいである。前者の損保会社は、大手の大成火災海上、安田火災海上、日産火災海上、日本火災海上、興亜火災海上が合併してひとつの会社になった。後者の生保会社は、「損保ジャパンひまわり生命保険」と「日本興亜生命保険」が合併した。

 長らく社名変更に踏み切れなかったのは、出身会社への帰属意識と顧客から契約した会社が分かり難いとの声を配慮したと言われている。しかし、ここへ来て新規顧客の開拓に当たって長い社名は、顧客に覚えてもらい難く不利だとの声が高まり、思い切って社名変更に踏み切ったようだ。

 こういう事情とは別に、今年4月に社名変更した会社がある。これも生保であるが、三井グループの一員だった、名門「三井生命」が「大樹生命」に変わった。どうしてか首を傾げていたところ、三井生命の株式を業界トップの日本生命に買収され、三井グループの手を離れることになったのが原因のようだ。これによって三井グループから日本生命グループ入りした機会に三井の社名を変えたわけである。

 もうひとつ気になっている会社がある。日立製作所の3大子会社のひとつ、日立化成が身売りされることになった。かねがね親子会社がともに上場していることに東京証券取引所は警告していた。そこへ日立化成が不祥事の連続と営業成績が悪化したことから、親会社の日立が子会社を売りに出した。こうなると買い手がついた場合、社名を変更せざるを得ないと思う。中西宏明・経団連会長は日立出身だけに少々頭が痛いのではないだろうか。

2019年4月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com