4337.2019年3月28日(木) 2019 年度一般会計予算、初めて100兆円を突破

 2019年度国家予算が昨日参議院で可決され成立した。年々歳々その規模が大きくなり、それに伴って国の借金もどんどん増えている。来年度は初めて一般会計総額が100兆円を超えた。税収は62兆円超と過去最大となったが、高齢化の影響で社会保障費が歳出の3分の1を占めている。一般の家計に例えると、年収620万円の家族が1年に1014万円を支出することになる。積もり積もった借金が8970万円である。これでは家計はもたず破綻になるが、こんな家族はまずいないだろう。しかし、国の場合は現段階ではいつでも借金が出来るので、不足すれば安易に借金を繰り返している。

 いずれ将来的には破綻することが分かっているのに、どうして政府は毎年赤字予算を組まなければならないのだろうか。支出を減らそうとの姿勢がまったく見えない。

 新年度一般会計総額は、101兆4571億円である。大学に入学した1959年の一般会計予算は今にして思えば僅か1兆4192億円だった。それがこの60年間にざっと70倍に増えた。一番気がかりなのは、政府内に財政支出を抑制しようという経世的な政治家が誰ひとりとしていないことである。与党政治家は予算をばらまくことを選挙民に約束していて、それを抑えるべき官僚が今では政治家に忖度ばかりしているから歯止めが効かない。最近では健全財政を主張する学者もいなくなった。これでは日本の将来は危うい。かつて、橋本龍太郎元首相、小泉純一郎元首相らはしきりに財政健全化をアピールしていたが、安倍晋三首相になってぐんとトーンダウンした。今では安倍首相は財政健全化を口にすることもなくなった。首相在任任期だけは長くなったが、実績らしいものはまったく皆無ではないか。

 安倍首相の在任中に実績がないことは、「選択」3月号でも取り上げられている。「外交・内政『功績ゼロ』の侘しい宰相」「『レガシー無し』の安倍長期政権」として安倍政権が実績のないことについて手厳しく書かれ、保守的な産経新聞でさえ厳しい注文をつけ、イエスマン官僚依存の政権運営とズバリ突かれている。北方領土返還問題も怪しくなり、日韓交渉に至っては最悪になった。北朝鮮拉致問題も解決の見通しが立たず、お先真っ暗である。もちろんこんな人物を首相に選んだ国民に大きな責任があるが、首相としての資質がない人物を長期に亘って首相の座に就けていたことが今改めてボディブローとして効いてきている。

2019年3月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com