4309.2019年2月28日(木) 米朝首脳会談、「非核化」合意に至らず

 また急に寒くなって来た。庭の白梅は今や満開となった。今日は鴬がつがいでやってきてくれたが、残念ながら囀ってくれることはなかった。昨今は時節の風情がだんだん薄れていくようで何となく寂しい。その中でも鴬の囀ることなぞ中々風流である。今日で2月は終わったが、今月アルコールを口に入れたのは、僅か2日だけだった。最近は1ヶ月に5日程度飲酒日があるが、今月は少なかった。まあ由しとしよう。

 さて、今日は米朝首脳会談2日目である。昨年6月の首脳会談前には、強い意気込みと強気の姿勢を見せていたトランプ大統領も、今回は最初から軟化して強気な態度が影を潜めている。昨日も何となく金正恩委員長に花を持たせてご機嫌を取っていたような印象だった。

 今日はどうだったか。両首脳の話し合いの出だしは悪くはなかった。午前中の両首脳を交えた6者会談も途中で記者とのやり取りを聞いている限りは、和やかだった。ところが、ランチを取りながら会談を行う予定だったが、そこには双方から誰も出席せず、そのまま会談は中止となってしまった。その後トランプ大統領は予定を繰り上げてハノイ空港から大統領専用機で帰国の途へ就いてしまった。合意成らずである。

 最もこじれたのは、金委員長がニョンビョン核施設閉鎖を提案した見返りに全面的経済封鎖の解除を求めたことである。アメリカとしてはニョンビョンだけではなく、北朝鮮の核関連施設のすべてを停止、閉鎖、撤去である。それが、トランプ大統領に受け入れられなかったというのが真相のようである。結局北朝鮮の部分譲歩で、アメリカから全面譲歩を得ることは出来なかった。アメリカ国内ではトランプ大統領の弱腰に対する批判もあった。

 そして実はこのころロシア疑惑に関わる元大統領顧問弁護士コーエン氏が、アメリカ議会公聴会で大統領を守るために、複数の違法行為に関わっていたと証言した。元側近の証言は大統領の弾劾にも繋がりかねず、アメリカではコーエン証言一色だったという。大統領自身も気になると見え、会談の合間にテレビ中継から目を離さなかった。

 四面楚歌に立った感じの大統領であるが、ここで北朝鮮に譲歩したら、今後立場は一層苦しいものとなるだろう。結局トランプ大統領は成果を上げることが出来なかった。これで北朝鮮の非核化は当分遠のいたということになりそうだ。

2019年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com