4275.2019年1月26日(土) 大坂なおみ選手、全豪オープン日本人初制覇

 今日は東北地方と熊本で地震があり、日本海側では北海道から九州北部まで厳しい降雪で交通もマヒしているところも多い。厳しい自然の連続パンチの中でもスポーツだけは別格である。中でも今一番注目を集めているのは女子テニスの大坂なおみ選手である。昨年9月女子全米オープンで初優勝を飾り、今波に乗っている。世界テニス界4大大会のひとつと言われる全豪オープン選手権がメルボルンで開催中である。その女子全豪オープンで何と日本人として初めて大坂なおみ選手が初制覇したのである。今日日本人選手として初の決勝進出を果たした大坂選手は、過去に全英オープンを2度も制覇したことがあるチェコのペトラ・クビトバ選手と戦い、2-1で見事初対戦のクビトバ選手を破り世界の頂点に立った。

 実況の解説者も日本人選手が世界ランキング1位に君臨するなんて、かつては想像も出来なかったと語っていた。大坂選手は体力もあり、まだ21歳と若いので、今後他の英・仏オープンでも制覇する可能性も高いと思う。我が家の近くにもいくつかテニスコートがあるが、これから更にテニスはブームを呼ぶことだろう。それにしても並み居る大物選手を相手に世界の頂点に立つとは恐れ入った。脱帽である。大坂選手の今後益々の活躍を祈って止まない。

 最近スポーツ界では日本選手の活躍が目立っている。卓球、体操、ボルダリング、バドミントン、スキー・ジャンプ、アイス・スケート等々である。卓球を除いてこれらはかつて日本人には向いていないスポーツと言われた。それがいつの間にか日本人にはむしろ向いていると思われるようになった。その陰には当該協会を始めとして指導者たちの弛まぬ努力があったものと思う。それが漸く報われるようになった。それには発想の転換が大きかったのではないかと思っている。

 そんな折プロ野球界で活躍しているDeNA横浜ペイスターズの主力選手、筒香嘉智選手が、昨日日本外国人特派員協会で記者会見を開き珍しい提案をした。実は昨日発行の「赤旗」日曜版に筒香選手の行為が大きく取り上げられたところ、今朝の朝日にも彼の提案が紹介されていた。

 その筒香選手は子どもを取り巻く日本の野球環境へひとつの提言を行ったのである。それは勝利至上主義からの脱却を願うもので、例えば投手の投球数制限の導入を求めた。子どもの将来を見据えると無理とも思える過剰な投球数によりひじを痛める子が多いということから提案したようだ。例えば12歳以下の野球日本代表15選手のうち、10選手がひじの内側に障害があったという。実に3分の2の子どもたちが故障してしまうことになる。このように投球数が多いことによって肩とひじを痛める選手を無くすため、一部では投手の投球数を制限しているところがある。しかし、日本の高校野球部などでは、根性野球の塊のような特訓の風潮があり、高校野球では連日連投して一時的に肩を痛め、そのまま潰えてしまう例も多いようだ。それを現場の大物選手が言い出したことに意味があると思う。筒香選手が訪れたことがあるドミニカ共和国では、野球が人気スポーツであるが、日本の子どもたちに比べてドミニカではひじを損傷した子どもは、18%程度だったそうである。

 一貫しているのは目先の勝利ではなく子どもの将来を見据える姿勢が大切だということのようだ。つい勝つことにばかり目が行きがちだが、それを子どものころから健康面に配慮すべきだと、球界の4番打者が声を大にして話したことに意義があると思う。横浜高校時代から甲子園で活躍し、プロでもタイトルホールダーになった筒香選手が、このように前向きな提言をするとは、意外でもあり、驚かされたが、真っ当な提言であり、高く評価したいと思う。

2019年1月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com