4183.2018年10月26日(金) 日本政府、中国へのODA支援を終了

 昨日日経平均株価が822円の大幅安となった。この3週間で実に3千円の値下げである。昔からアメリカがくしゃみをすれば、日本が風邪をひくと言われているように、これもアメリカ経済の影響を受けた結果である。そのアメリカのダウ平均株価は608㌦も下がった。日本とはけた外れの金額である。これまでアメリカ経済は好調を伝えられてきたが、中国との貿易戦争が加速するに連れ、摩擦が企業収益を圧迫して株価は不安定になっている。アメリカ経済が失速し、ミニバブルが弾けたと言われており、今後日本経済も油断ならない時期に入ったということかも知れない。

 さて、昨日から安倍首相は日中平和友好条約締結40周年記念式典へ出席するため中国へ出かけているが、その式典で中国への途上国援助(ODA)の終了を表明した。中国も理解している。

 実は、そのODAが今日まで続いていたことの方がむしろ問題だった。とっくに終了して然るべきだったが、日本側に猫の首に鈴をつけようとする政治家がいなかったことと、中国に他人のふんどしで相撲を取ろうとする狡さとアフリカ諸国への好い子ぶりに日本が翻弄されていたというのが、実態だった。

 1980年に始まった日本の対中国ODA支援は、貧しかった中国経済の発展を促すための資金として使われた。その後中国経済は目覚ましい勢いで成長し、経済的に余裕が生まれ日本から供与された資金を中国の支援という形でアフリカへの経済援助に供出し始めた。その後中国経済は日本をしのぐ発展を続けたが、相変わらず日本は中国へODA援助資金を提供した。これに対して流石に日本からの援助をアフリカへ中国の名で提供するなら、今後打ち切ると伝えたことがあった。それにも拘らず中国に駄々をこねられ、中国は一旦約束した援助を中途で取り消すのは道理に反するというようなクレームをつけられ、そのままずるずる引きずって今日に至った。

 流石に中国も今やGDPでは日本を凌ぎアメリカに次ぐ世界第2の大国になって、漸く実より名を選んだのか、援助終了に漸く納得したというのが実情である。この間日本は中国に年間300億円を無償で援助していたというのだから、落とし穴にはまってしまったようなものだった。過去は過去として、今後は対等な交渉の下にウインウインの関係を築けるような永続的な友好関係を構築して欲しいものである。

2018年10月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com