4117.2018年8月21日(火) 大阪桐蔭高の春夏連覇と金足農高の快進撃

 昨日甲子園で高校野球準決勝、秋田県代表・金足農高対西東京代表・日大三高戦が行われ、2-1で金足農高が勝ち上がった。秋田代表校としては実に103年ぶりの決勝戦へ進出し、今日2度目の春夏連覇を目指す北大阪代表・大阪桐蔭高校と対戦したが、力付きて13-2で敗れ東北勢として初の優勝は成らなかった。しかし、敗れたりとは言え、県立金足農高の活躍は日本中に大きな感動を与えた。今年100回目を記念する甲子園高校野球も今日で幕を閉じた。

 昨日来地元秋田県では外を歩く人が少なく、ほとんどの県民がテレビで金足農を応援していた。選手たちが長い滞在で宿泊費、その他の費用もかさんだと知ると自発的に寄付金集めを行ったり、今日の決勝戦応援のために急遽往復便航空機をチャーターするとか、これほど地元が盛り上がっているのも珍しい。

 同校教頭が、その要因として県立高校であり地元意識が強いこと、農業県でありながら数少ない農業高校であること、選手全員が地元秋田県出身者であることと語っておられた。実際テレビでも紹介していたが、出場校のうち公立高校は年々減少し、今大会56出場校のうち公立校は僅か8校にしか過ぎない。野球の名門私立高校は全国的にスカウト網を張り巡らして素質ある中学生選手を集めて、地元出身の選手が少なく、野球だけの英才教育を施している。

 かつて茨城県海外教育使節団を何度となくお世話したことがあるが、偶々1984年の夏休みに水戸市の県庁で研修団事前研修会を行っていた時、県立取手二高が全国優勝を成し遂げた。県庁に大きな横断幕が掲げられ県庁周辺から県内一帯は喜び一色だった。その前後に千葉県出身選手が多かった私立高が甲子園出場を決めた時には、まったく盛り上がらなかった。

 考えてみるとこのことからも学校は地域との密着した関係が大切であり、その点では私立高校に比べて地元選手が多い公立高校の方が人気がある。その意味では今年は100回大会という記念大会ということもあり、これを機にプロ野球ですら外国人選手登録を制約していることも考え、せめて高校野球では、公私立を問わず他府県出身選手数に制約を課すことを考えても良いのではないかと思う。現状では強豪校は、金に糸目をつけずに優秀な選手の発掘に力を入れ、強豪校と弱小校の差は開く一方である。このままでは全国高校野球大会の意義も薄れるし、地元民の声援を得られなくなってしまうのではないかと気になる。

 さて、今日は等々力渓谷へ出かけて友人らとディナーを楽しんだ。渓谷は同じ世田谷区内にあるので、これまでも訪れる機会はあったが、訪れたのは今日が初めてである。渓谷という名の通り狭いながらも渓谷の両サイドが樹林になっている。都会のド真ん中にあるので、スケールでは本格的な渓谷にはとても及ばないが、それでも冷気が感じられてすっきりする。自宅からそれほど遠くないのでまたゆっくり訪れたいと思っている。

2018年8月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com