4063.2018年6月28日(木) 「はやぶさ2」、小惑星リュウグウへ到着

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、探査機「はやぶさ2」が地球から約3億㎞も離れた小惑星「リュウグウ」に到着したと発表した。地球一周は4万㎞であるが、「リュウグウ」までの距離はまったく想像もつかない。

 2014年12月に種子島宇宙センターから打ち上げられて、地球の引力を使って太陽の周囲を回りながら飛行してリュウグウに着陸したが、そんな誘導を3年半もかけて地道に、事故もなく続けられたのは、JAXA関係者の努力もさることながら日本の科学技術のレベルが世界でも最高の域にあるからだと思う。「はやぶさ2」は今後1年半リュウグウに留まって表面の砂を採取して、同時に金属片を高速で打ち込んで小惑星内部の砂の採取も目指すという。その後リュウグウを離れ2年後に地球に帰還する予定である。

 ロケットと言えば、米朝首脳会談前までは北朝鮮が弾道ミサイル発射の都度、アメリカのトランプ大統領は金正恩・朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」と茶化して呼んでいたが、わが国ではロケット開発に携わった東大航空宇宙研究所長だった糸川英夫教授が高名だった。糸川教授の名は小惑星のひとつにも名付けられている。また、糸川教授は東大卒業後、中島飛行機に勤めて旧陸軍の一式戦闘機「隼」などの設計に関わったことから、現在の「はやぶさ」「はやぶさ2」も糸川博士に因んで名付けられたのではないかと思う。かつて何度となく「加藤隼戦斗隊戦跡慰霊団」にお供する機会をいただいたが、その辺りに多少なりとも「はやぶさ」とのご縁があったと考えるのは、少々考えすぎだろうか。

 誇るべきことに現在日本の科学水準は、世界でも羨望されるほど高いレベルにある。それに引き換え「科学は一流、政治は三流」と揶揄されるほど、政治のレベルは低い。科学分野では、今後も大いにレベルアップが期待されるが、政治はあまり期待出来ないだろう。

 その元凶は、国会議員を始めとして地方議員までほとんどの政治家が世襲政治家であることが大きな原因として考えられる。今国会で審議中の健康増進法改正案では、年内から段階的に施行し、禁煙の全面施行はオリンピック前の2020年4月後からとなる。ところが、昨日可決された東京都の受動喫煙防止条例は、前記国の法令改正案より大分厳しい。国会議員の中には、禁煙志向の法律自体に後ろ向きの議員が多い。例えば、受動喫煙が問題になっている時期だけに、せめて公的に議員が使用するスペースは禁煙にすべきところを、典型的な世襲政治家の麻生太郎財務相は財務大臣室を禁煙にしていないことでも分かる。自分が喫煙者だからである。自分の立場も分かっていない政治家が、財務大臣の椅子にふんぞり返っている。喫煙に厳しいこの時世に遅れた政治家が、要職を占めているようでは日本の政治はいつまで経っても三流だろう。

 こんな低次元の政治家たちに実績を望むことはとても期待出来ないが、せめて世襲政治の流れを一日も早く断ち切れないものだろうか。

2018年6月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com