4032.2018年5月28日(月) 信じられない首相と加計学園の言い分

 今朝参議院予算委員会に出席した安倍首相は、2015年2月25日に加計学園獣医学部新設を申請していた加計孝太郎理事長と面会したと、愛媛県文書に報告されていたことについて強く否定した。この文書には、首相が加計理事長に獣医学部はいいねと述べたとまで記されている。首相はこれについても「伝聞の伝聞」として否定した。今治市長も首相と加計氏が面会したという報告を担当者から受けているという。実際愛媛県と今治市の文書には同じような表現で面会したと書かれている。ところが、26日になって加計学園は「当時の担当者が実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまった」とこともあろうにあまりにも杜撰で無責任なFAXをメディアに送ったのである。加計学園はこれほど重要なことを軽く考え過ぎている。軽薄としか言いようがない。

 それよりもこういう失礼な嘘っぱちを言われたら普通は怒るものだが、安倍首相は平然としている。今日の予算委員会でも小池晃・共産党書記局長がこの点を追及したところ、首相はいつも自分は平然としていると一向に悪びれず居直る有様である。何を考えているのか、安倍首相の鈍感さと無神経には呆れるばかりである。

 これでは国民はどちらの言い分を信じたら良いのだろうか。これは、森友学園の国有地値下げ取引に関する決裁文書を改ざんし、公証記録を破棄した問題についても同じである。交渉記録には、安倍首相昭恵夫人付き職員が財務省に問い合わせた内容も含まれていたが、首相はこの件についても制度上の問い合わせで、国有地払い下げについては一切関わっていないと疑惑をあくまで否定する。

 だが、徹底的にウミを出し切ると言いながら言行不一致で、肝心な加計理事長の証人喚問は拒絶したまま闇は深まるばかりである。とにかく安倍首相に対する一連の疑念が消えることはない。

 今朝の朝日「天声人語」にこんなことが書かれている。「~ひどいウソが多すぎて感覚がまひしそうな昨今の国会である。もし【ウソをついた】というのもウソだったら・・・。怒りに震えるパワーは、私たちに残っているだろうか」と。

 この期に及んでもなお安倍首相は、しらばっくれている。いよいよわが国の政治も行き着くところまで行ってしまったのか。乱れ切った官僚と政治家の言動はあまりにも情けない。

2018年5月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com