今日も朝から雪が降っている。先日の雪がまだ消えない間の新雪である。雪が降ると日陰の場所では、雪かきをしないと凍ってしまい車を安全運転するわけにはいかない。日の射さない住宅街の6m道路では、周辺住民が積雪を取り除かないといつまでも凍結したままで滑って危険である。とにかく今冬は近年稀なくらい積雪がある。暦のうえでは明後日は立春であるが、「冬来たりなば春遠からじ」は、まだ現実感がない。
さて、相撲界もスキャンダルが連発して、そのうえ今日理事の選挙があったせいもあり、相撲協会は内外ともにてんやわんやである。理事選の結果は、注目の貴乃花親方が落選して思惑が外れたようだ。貴乃花の言動を注視してみると、主義主張や相撲界を繁栄させたいとの気持ちは分からないでもない。真っ正直で、まっすぐ進む性格であることはよく分かる。だが、どうも若さのせいか、或いは過去の実績に甘えているのか、他人の意見を聞く気持ちがあまり感じられない。自分の気持ちや考え方を周囲に理解してもらおうと思ったら、自ら胸襟を開き思っていることを語らなければ、ダメだと思う。堅く口を閉ざしたままで、他人を寄せ付けないような態度では好意的に思っている人でも、あまりよく思わないのではないだろうか。しっかりしたアドバイザーが傍にいないせいだろうか、孤高の存在に見える。これでは支援者はどんどん離れていくと思う。相撲界を良くしようと思っているストイックな気持ちを無駄にしないためには、むしろ周囲に理解者、支援者を増やすことを考えた方が良いのではないだろうか。
貴乃花の考え方は、決して間違っているわけではないと思う。その目的達成のためのアプローチや方法論が常識とはややずれている。外部と断絶するというのではなく、もう少し自ら考えを開陳するという手段が取れないものだろうか。今ひとつ大衆受けするようにしないと、一部の同情や支援が線香花火に終わってしまうと思う。もっと多くの人と付き合ってその中からアイディアを掴みとってもらいたいものである。
貴乃花親方の相撲界における実績は素晴らしいと思うし、彼の考え方は決して間違っているわけではない。だが、余りにも愚直である。まだ若いことでもあり、そんなに急ぐことはないと思う。もっと大勢のシンパから智慧を借りて、部屋に籠るのではなく積極的に外へ出て、正しいと思う自論をしっかり訴えて、エネルギッシュに活動してもらいたいと思っている。好漢!捲土重来を期待している。