数日前今日午後から明日へかけて大分降雪があると天気予報で警告していたが、予報より早く午前中から雪が降り始めて午後には本降りとなった。都内では八王子市内の積雪量が多い。都心では午後9時には21㎝の積雪で我が家でも周囲は神秘的な雪に囲まれ、庭の松の木にも一層風情が出て来た。丁度4年前と同じようなムードである。都内だけで車の事故が400件以上発生するなど、交通障害も大分出ているようだし、メディアも外出を控えるよう注意を促している。
さて、大相撲初場所は九州場所前の横綱日馬富士暴行問題に端を発して、初場所前には立行司式守伊之助のセクハラ問題が発覚して、今一つ盛り上がりに欠けるかと思いきや、予想外に初日から連日満員御礼である。しかし、3人の横綱のうち先場所優勝した白鵬と、4場所連続休場していた稀勢の里が連敗して早々に休場する不本意な場所となった。
相撲協会にとってそんな踏んだり蹴ったりの状況の中で、昨日エジプト出身の十両力士大砂嵐が今月初めに長野県山ノ内町で無免許運転のうえ、追突事故を起こしていたことが明らかになった。またもや相撲協会の黑星である。車は大砂嵐本人でなく、同じエジプト人の奥さんが運転していたとも、外国人国際運転免許証を所持しているとも言われてどうも事実関係がすっきりしない。力士が車を運転することは協会が禁じているようだが、それにしてはルールを外国人力士が安易に破ってしまうのは、協会の管理がしっかりしていないからではないか。大砂嵐は今日から途中休場することになった。現在十両8枚目にいるので、昨日まで1勝7敗の成績を考えると、下手をすると来場所は幕下へ陥落するのではないか。かつては前頭筆頭まで昇った力士にとって厳しい立場に追い込まれている。
大相撲の世界にも外国人が随分増えた。外国人に対して門戸を開放して相撲が国際的になることは大いに結構なことだと思う。その反面相撲の世界の保守的な特徴、日本の文化、伝統、風習などをきちんと指導しないと、強ければ良いという考えるばかりで本来の「相撲道」が本流から外れていくのではないかと危惧している。昨今モンゴル出身力士の活躍が日本だけではなく、モンゴル社会に大きなインパクトを与えて、白鵬に憧れる少年たちが日本の相撲社会にやってくるが、教えるべきことはしっかり教えないと、朝青龍や日馬富士事件のような外国人力士による暴力事件を引き起こし日本の相撲が間違った方向へ進んで行ってしまう。
今場所も優勝争いは、ただ1人の横綱でモンゴル出身の鶴竜とジョージア出身の栃の心の争いとなった。外国人力士の活躍を歓迎すると同時に、どうしても一抹の不安が頭から去らないのは、やはり外国人力士にとって国技館の土俵はやはり彼らのものではないと知っているからではないか。
ところで、今朝驚くようなニュースを知った。何と保守派の論客、元東大教授・西部邁氏が多摩川へ入水自殺したようだ。西部氏は私より1歳若いので、60年安保闘争ではどこかで顔を合せているかも知れない。これまで気が付かなかったが、私には西部氏は保守思想の持主という観念が強かった。だが、対米追従的な親米保守を批判していたというから、安倍首相の対米追従外交を批判しているようなものだ。氏の著書を1冊読んだが、反安保から乖離して行ったので、どうしても氏は保守主義者に思えて仕方がなかった。しかし、どうもそれほどではないようだ。それにしても何故黙って自らの生命を絶ったのだろうか。遺書が残されているようなので、何に失望してこの浮世を捨てたのだろうか、出来ればその真意を知りたいものである。