昨日に続いてトランプ大統領のこれまでの言動を非難するとともに、大統領には早く普通の常識人に戻ってもらいたいと願う。とにかく大統領の言動はおかしい。意地悪く自らの怨念の籠った「2017年フェイク・ニュース」ランキングを発表することまでして、厳しい批判を浴びた腹いせにメディアへ仕返しをしている低次元ぶりである。つい先日は、ハイチや、アフリカ諸国に対して野外便所のような国々と彼らを侮辱する発言をするとは、世界のリーダー国の指導者として決して許されることではないし、言うべき言葉ではない。汚い意の‘shithole’なんて研究社編「新英和中辞典」にも掲載されていないくらい下品な単語で、自らを天才で秀才と自称するトランプ大統領には似つかわしくないと思えるのだが・・・。
昨日アメリカ連邦政府の暫定予算が失効し、一部の政府機関が閉鎖に追い込まれた。新たなつなぎ予算案も議会で否決された。これで連邦職員のうち数十万人が自宅待機になっているという。来月1日に給料日を迎える軍人に給料が支払われない恐れもあるというからことは深刻である。マンハッタンの世界遺産「自由の女神像」も閉鎖されて観光客が島に立ち寄れない状態だという。大統領自身の首を絞めるようなら、それは身から出た錆として当然のお仕置きを受けるべきであろうが、八つ当たりされた罪もない外国とその国民を傷つけるような言動は厳に戒めるべきである。
残念ながら、大統領は一向に周囲の空気が読めず、ユネスコへの拠出金を一部支払い拒否したり、ここへ来てパレスチナ難民を支援する国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への拠出金を半額以上凍結することを発表した。全体の約3割を負担している最大支援国のアメリカがこの行動に出たことにパレスチナ自治区ガザ地域の難民が強く反発しているばかりか、UNRWAも過去最大の財政危機だとほとほと困っているようだ。パレスチナ難民の生活も追い込まれることになる。UNRWAの事務局長は近々訪日し、日本政府に緊急支援を要請するとの報道がある。そのうえ、アメリカのメディアが伝えるところによると来年中にエルサレムにアメリカ大使館を移転するらしい。益々反発を買うばかりである。トランプ大統領の言動は世界中の反米感情に火に油を注ぎ、対立を作っている。
ギャラップ社の直近の世論調査では、アメリカの指導力を評価するとの声は、僅か30%でオバマ前大統領のそれより20%近くも落ちている。
これから日米同盟の下にこの暴走しがちの大統領と行動をともにしなければならないと思うとゾッとする。安倍首相はひたすら腰巾着のようにトランプにしがみついていくだろうが、用心した方が好い。最近沖縄米軍基地におけるペリコプター事故が多い。特に過日ヘリから小学校校庭内に窓を落とした事象では、当分の間上空を飛ばないと言った舌の根も乾かないうちに、3機の米空軍ヘリが上空を飛行し、沖縄が約束違反と言ったことに対して上空を飛んでいないと虚言をする有様である。
今やトランプ大統領のフェイク行動は沖縄基地にまで及んでいる。安倍首相の意向とは裏腹に日本とアメリカの友好的な同盟関係も怪しくなっているのではないかと心配である。