今年中に何とか上梓したいと思っている半世紀超の海外武者修行体験に、メディアへの批判を込めた持論を合せて作品を書き出したところである。それにしてもどうしてメディア、特にテレビ会社というところは自分たちの仕事に無責任で、加えて視聴者に対して不誠実なのだろうかとこの数日改めて考えている。
一昨年暮れテレビ東京で湯川秀樹博士が2度ノーベル賞を受賞したと好い加減な放送をしたが、これに対してテレビ局の視聴者窓口にメールでいくら注意しても何ひとつとして回答さえくれない。視聴者サイドの言いっ放しに終わるだけだ。テレビ会社全役員に苦情の手紙を送っても無視されるだけだった。堪りかねて放送倫理・番組向上機構(BPO)の全理事と事務局長へ宛て経緯を書き、回答を寄こすようテレビ会社へ伝えて欲しいと書状を送ったが、これまたなしのつぶてだった。BPOなんてきれいごとばかり言っているが、所詮テレビ会社とは同じ穴のムジナだと思った。
そして新年早々今度はフジテレビでデタラメを放送したのである。8日(月)夜の「なるほどザ・ワールド」2時間半の番組で、アイスランド、クロアチア、キューバについてタレントがそれぞれ取材しレポートしていた。その中でクロアチアの街中でガス灯をステッキで点灯したり、消灯したりする情景がとてもロマンチックに思えた。これをナレーターが今やガス灯はヨーロッパではここクロアチアだけにしか見られなくなったと伝えた。しかし、これまでチェコのプラハでは同じガス灯をプラハに行くたびに王宮前広場で見ていたので、その点を指摘したところテレビ東京とまったく同じような対応で、ウンともスンとも言って来ない。2度に亘ってメールを送った後電話で問い合わせたが、テレビ局の言い分は、1日に数多くのメールが来るので、受け取ったメールは担当部署に回したが、いちいちお応え出来ないという不遜な応えが返って来た。これが不誠実なテレビ会社の視聴者対策なのである。これを普通の人はどう思うだろうか。あまりにも庶民感覚からかけ離れた思い上がった態度ではないだろうか。昨今各テレビ会社はスポンサー企業が少なくなり、生存競争に躍起になっていると仄聞するが、これも彼らの一般視聴者を愚弄する態度が生み出したもので自業自得ではないだろうか。
とどのつまり今日フジテレビの宮内正喜社長にも経緯を書いた書状を郵送したが、返事はあまり当てには出来ないだろう。いずれ拙著のメディア批判の項目でも大きく取り上げてみようと考えている。
それにしてもモラルの欠片も見られないテレビ会社は、どうしてこうも傲慢で無責任、非誠実、悪質な会社になったのだろうか。果たしてこれからの厳しい時代を生き抜いて行くことが出来るだろうか。