このところ国連も忙しい。一昨日トランプ大統領のイスラエルの首都移転に関する発言撤回を求める決議案が採決されたばかりだが、昨日は安全保障理事会で北朝鮮に対する新たな制裁決議を全会一致で採択した。この北朝鮮の制裁については、これまで度々制裁を課しているが、どの程度効果があるのか不透明なところがある。北朝鮮が制裁を逃れる逃げ道として中国チャンネルが懸念されていたが、今度は中国が積極的に制裁に参加したので、効果は以前より高まるだろう。主たる制裁は、石油の供給制限を考えてガソリン、石油などの石油精製品の輸出の9割削減を実行する。表面的には、これまでの経済制裁があまり効果的ではないのではないかとの疑念も持たれていたが、同時に海外でこつこつと外貨を稼いていた北朝鮮労働者を閉め出すことも検討されている。中ロで働く労働者が実に10万人もいて、彼らから北朝鮮政府が召し上げている税金が年5億㌦というから馬鹿にならない。更にごく最近再び北朝鮮兵士が韓国へ亡命して来た背景を専門家が分析していたが、兵士の賃金が安く生活苦と栄養失調で将来に絶望した兵士たちの間では脱走、亡命を考えている兵士が相当いると考えられているようだ。
即効性は少ないかも知れないが、今度こそ北朝鮮社会にじわじわと効いてくることを期待したい。
さて、年の瀬も迫った今日日曜日に日本一を決める各種のスポーツが花盛りである。ハンドボール、バレーボール、バスケットボールの全日本決勝戦に加えて、皇后杯女子サッカー決勝戦、男女高校駅伝、平昌五輪出場選手を決める全日本フィギュアスケート選手権、競馬の有馬記念レースなどが華やかに行われた。偶々大学サッカー選手権決勝戦を観た。これまでサッカー強豪としてあまり話題に上がらなかった法政大と流通経済大が争ったが、新興勢力の流経大のユニフォームを見て度肝を抜かれた。胸には「ANA」、背には「キリンビバレッジ」のロゴがあり、大学名は、左胸に小さくローマ字でイニシアルだけ書かれてあった。これでは誰も流経大とは分からないと思う。むしろプロか、セミプロのチームに見える。スポンサーから資金をもらっているので、大学も承知したうえでのユニフォーム着用だと思う。大学のクラブ活動で企業のPRを行うとは驚き以外の何物でもない。これでは在学生はもとより、OBも自分の大学を応援する気にもならないのではないだろうか。仮に早慶戦で慶應と早稲田がそれぞれトヨタと日産のユニフォームを着たら内外にどんな影響を与えるだろうか。こんなことまでして部活の費用をかき集めようとしてするのは、明らかに行き過ぎであり違和感を憶える。もう少し大学スポーツの部活らしいことをやってはどうか。