3867.2017年12月14日(木) トランプ大統領、対話路線へ踏み出すか。

 傍若無人の言動で顰蹙を買っているアメリカのトランプ大統領も、政権内及び共和党内で求心力にやや陰りが見えて来たように思える。

 まず、これまで強気一辺倒で北朝鮮に経済封鎖やその他あらゆる圧力をかけて、対話を一切拒否していたが、ここへ来てティラーソン国務長官が、対話の機会を探っているような報道がなされている。同時にこの間トランプ大統領と国務長官の間に不協和音が漏れている。そこへ昨日行われた共和党の牙城であるアラバマ州上院補欠選挙で、本命の共和党候補者が民主党候補者に敗れて、上院の勢力図も民主党「49」:共和党「51」の際どいバランスになった。共和党内にも大統領に批判的な議員が声を出し始めた。

 これからトランプ大統領は北朝鮮に対してこれまでの出方を変えるかどうかは分からないが、そろそろ圧力一辺倒のやり方に限界を感じているのではないだろうか。私も最近本ブログでそろそろ対話を考えてみてはどうかと何度か提言している。昔から日本では「押してもダメなら引いてみよ」という諺がある。そろそろ膠着状態も転換期に来ているのではないだろうか。それと同時にちょっと気になるのは、安倍政権がこのトランプ異変にあまり関心を寄せていないことである。

 さて、裁判でまたややこしい結審があった。岐阜県美濃加茂市の藤井浩人市長が、受託収賄で有罪判決が確定し、今日辞職が決定した。

 藤井前市長は4年前に当時28歳で全国最年少市長として初当選した。その後市議会議員時代に業者から賄賂として30万円を受け取ったとして受託収賄の罪に問われ、1審無罪、昨年の名古屋高裁2審では執行猶予付有罪判決を言い渡された。藤井氏は辞任した。その後藤井氏はこれを不服として今年1月に行われた市長選に再び立候補し、得票率82.3%で対立候補者を圧倒し再選されていた。

 しかし、前記のように今日市長の座を去ることになった。ところが、これで一件落着というわけにはいかず、藤井前市長は来週初めにも最高裁に異議申し立てを行うと見られているが、自らの意を通すことが出来る可能性は小さいようだ。どこでどう狂ってしまったのか、若手の有望だった筈の政治家も忍び寄る悪の手につい目がくらんだのか、間違った道へ踏み込んでしまった。82%もの支持者がバックにいたことを考えると、藤井氏は有能と見られただけではなく、相当な血縁、地縁があったのではないかと考えられる。罪は罪として反省したうえで、再起を期して出直して欲しいものである。

 藤井氏が嵌まったのは、自分だけの不始末だけではないと思う。権力に擦り寄って来る輩はどこの世界にもいるものだ。地方の若手政治家も悪徳国会議員を悪い手本にしてうっかり誘惑に乗ってしまったのであろう。政治家たるもの、常に住民のことを考えて謙虚にして清潔で真面目であれと言いたい。

2017年12月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com