3852.2017年11月29日(水) 北朝鮮のミサイル発射と横綱日馬富士引退

 北朝鮮が今朝明け方に弾道ミサイルを発射し、日本海の排他的経済水域内へ落下した。ミサイルはこれまでより高性能で高度4,500㎞、通常軌道では射程13,000㎞以上と言われている。朝鮮中央テレビでも大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」の打ち上げに成功したと得意満面で発表していた。問題は、この飛行距離が今後どこまで伸びるかである。このまま開発が進めば、全アメリカを攻撃できるということになる。このミサイル打ち上げで金正恩・朝鮮労働党委員長は、益々調子に乗って強気な発言をすることだろう。一方で、北の射程距離内に入ったアメリカとしては面白くないだろう。今後アメリカと北朝鮮の間で、丁々発止の舌戦が繰り広げられるのではないだろうか。

 それにしてもこの2カ月半ばかり鳴りを潜めていた北朝鮮は、核、ミサイル技術力の向上を国内外へ頻りにアピールしているが、国内経済の貧困ぶりは最悪としか思えない。社会主義国家として全国民揃って等しく幸せな国造りに励んでいると訴えているつもりのようだが、大きなボロがあちこちに出ている。今月になって北朝鮮船籍と思しき木造船が次々と日本海沿岸で座礁したり、漂着したりしている。ほとんどが漁船のようで工作員が乗船した形跡はないようだが、それにしても酷い老朽船である。中には死体がいくつもあった船もある。すでに今月だけで20隻以上が流れ着いて沿岸住民を不安に陥れている。金正恩委員長も、ミサイルなんて国力に伴わないプロジェクトなんか止めて庶民の貧困防止を心がけた方が、遥かに世界平和に貢献出来るのにそんな殊勝なことは考えようともしていない。

 さて、九州場所の場外騒ぎで去就を注目されていた横綱日馬富士が、今日唐突に横綱審議会開会前に引退届を提出し土俵から去ることになった。9度の優勝を飾り、先の秋場所では他の3人の横綱が休場する背水のひとり横綱の状態で頑張って9度目の優勝を成し遂げて、まだまだ土俵を去るには若いし、惜しいと言いたいところである。だが、実力もさることながら品格も求められる横綱が暴力事件を起こしたのでは社会的な責任も重く、残念ではあるが止むを得ないと思う。本人も大分肩を落としていたようで精神的にも立ち直るのは難しかったのだろう。今や相撲界はモンゴル出身力士が居なければ成り立たないほど彼らの活躍は見逃すことが出来ない。それでも相撲の力以外にも横綱は人間性とか品格を求められる。モンゴル国内でも日本の相撲はテレビ放送され、どの力士も人気があり、特に強いモンゴル出身力士は英雄らしい。白鵬は言うまでもなく、平幕力士でも相当なものだという。だが、朝青龍にしろ、今度の日馬富士にしろ、暴力事件が引退の原因だとは一寸気になる。

 残念なことは、判官贔屓というのか、モンゴルではあまりにも強いモンゴル出身関取に、日本の相撲界が彼らを閉め出すために日馬富士を山車にして追放したのだとあらぬ誤解報道をしているメディアもあるようだ。

 ちょうど場所も終わったことでもあり、日本相撲協会は一日も早く問題を解決して、改めて暴力防止、不祥事対策に真剣に取り組んで欲しいものである。

2017年11月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com