新党「希望の党」を起ち上げて代表の座に収まっていた小池百合子・東京都知事が代表を辞任した。結党、代表就任からまだ2カ月も経っていない。都知事選、都議会選と圧倒的な勝利を収めて、いずれ日本初の女性首相の座を狙っているのではないかと噂されるほどムードは高まっていた。それについ溺らされたのか、突然の新党創設と新進党との合流に際して、強気な言動を弄したことから一部で顰蹙を買い、先の衆議院議員選挙では、新党は票数を伸ばせず、熱気はすっかり萎んでしまった。昨日行われた都内葛飾区議選でも、小池知事の母体である「都民ファーストの会」から5名立候補したが、僅か1名しか当選しなかった。
落ち目になった小池知事は、希望の党の代表を辞めて都政に専念すると語った。自ら新党を起ち上げていながら、評価が下がり始めるや簡単に放り出す。無責任も甚だしい。世間を舐めている。これからはあまりあちこち色目を使わず、目の前にある懸案事項、特に豊洲市場移転問題や、3年後の東京オリンピックの準備に本腰を入れてもらいたいと思う。
さて、昨日午後韓国と北朝鮮の境界である板門店で、ひとりの北朝鮮兵士が突如脱走し韓国側へ亡命した。直後に北側から銃撃され負傷して、ソウル市内の病院で手当てを受けているが意識不明の状態だという。国境線を超えて亡命を求めてきた北朝鮮兵士や、住民はこれまでにもいるが、韓国兵と北朝鮮兵が特別警戒する国境の中央部を正面突破するとは驚いた。いろいろな憶測が囁かれているが、将来に失望した北朝鮮兵がついに逃げ出した経緯から考えて、何か北朝鮮側に悲劇的な事態を予想させることが起きている可能性もある。脱走兵が回復したらはっきりしたことが判明するだろう。それにしても朝鮮半島は穏やかではない。
今日大相撲九州場所は3日目を迎えたが、昨日まで2連敗だった横綱日馬富士が休場した。先場所逆転優勝した余勢を駆って今場所も行けるかと思っていたところ、とんでもないスキャンダルで休場させられたというのが真相のようだ。
横綱は場所前の先月鳥取県で巡業中に、同じモンゴル出身の幕内力士・貴ノ岩に暴行して負傷させ貴ノ岩は初日から休んでいる。警察に被害届を出しているというからこのままでは収まらないだろう。かつて現役活躍中だった同じモンゴル出身の横綱朝青龍も暴力事件で相撲界を去ったが、下手をすると日馬富士も同じ運命を辿ることになる。どうも相撲は強くても傷害事件を起こすようなことでは困る。相撲協会のお裁きはどうなるだろうか。
同じスポーツでも海外でも大きな話題があった。強豪イタリアのサッカー代表チームが、スウェーデン戦に2試合合計で敗れ来年のロシア・ワールドカップに出場出来ないことが分かった。過去に4回優勝、14大会連続出場の強豪国が、日本も出場する最高の大会に出られないとは少々気の毒でもある。イタリアのサッカーは日本でも人気が高く、選手も憧れてイタリア・チームに加入出来ることを楽しみにプレイしている。サッカー界の今年最大の番狂わせだろう。
こういう番狂わせが起きることがスポーツの楽しみでもある。はてさて次の番狂わせは何だろうか。