今年はロシア革命が成ってちょうど100年になる。先日ヘルシンキ空港内の書店で‘NATIONAL GEOGRAPHIC’社発行、‘HISTORY-RUSSIA 1917’というタイトルの特集号を買い求めたところだ。これは毎月講読している同社月刊誌よりやや大型のものでレーニンが表紙に描かれている。1917年2月に帝政ロシアを倒し、同年10月にレーニンが権力を奪ってロシア革命が成功し、世界で初めて社会主義国家が成立した。実際には当時のロシア暦は、1カ月進んでいて3月に帝政ロシアを倒し、11月にレーニンによる政権奪取というのが正しいようだ。
ところが、奇縁というべきであろうか、同誌の冒頭で来年NHK大河ドラマの主人公西郷隆盛を採り上げ、「最後の侍・西郷隆盛」というタイトルには少々驚いた。これから読むところだが、世界的に広く講読されているこの雑誌を読んで外国人は、西郷についてどう思うだろうか。
この他に特集号にはマルティン・ルターの宗教改革の記事も大きく掲載されている。
その宗教改革についてであるが、今年2017年10月31日は、ドイツ・ザクセン州でマルティン・ルターがローマ・カトリックの出した贖宥状を発売したことに対して疑問を呈し、それが宗教改革の口火を切ってから500年目に当たる記念すべき一日でもある。
今アウシュヴィッツ収容所について雑文を書いているが、そもそもキリスト教がパレスチナに誕生して先住のユダヤ人を追放し、ユダヤ人の聖典がカトリックの旧約聖書とされたことが、ユダヤ民族排斥の根源にあることを改めて確認した。そのカトリックがルターの異議申し立てにより、分派することになった。プロテスタントも分派のひとつである。現在ユダヤ人に対するナチス・ドイツの迫害などについても原稿を書いている間にも新たな事実を知った。とにかくヨーロッパ社会は総じてユダヤ人を排斥して来たが、ドイツではゲルマン民族ドイツ人が優生学的にアーリア人種として優れ、ユダヤ人は彼らを貶める民族なので、絶滅させるべきと考えアウシュヴィッツ収容所でユダヤ人を虐殺したという大筋の話にショックを受けたところだ。原稿はこれらの感想を含めてA4版で20頁くらいにまとめたいと考えている。
さて、今日は2020年東京オリンピック開催までちょうど1000日になったそうで、いろいろスポーツ・イベントが企画されている。あっという間に3年1000日はやって来るだろう。何とかその日まで元気でいたいものである。