昨日プロ野球のドラフト・新人選択会議が行われ、超高校級の目玉である早稲田実業高の清宮幸太郎選手が北海道日本ハム・ファイターズに1位指名された。清宮選手は12球団中7球団から指名され、くじ引きの末日本ハムが指名権を獲得した。彼の父克幸氏は名を知られたラグビー選手で早大主将を務め、社会人として活躍後早大で監督、サントリーでも監督を務めて今もヤマハ監督を務めている。父が早大卒、母親が慶應卒なので、当然大学へ進学すると見られていたが、将来的に大リーグでプレイしたいとの強い希望があるようで、そのためには一日も早く日本のプロ野球界で活躍した方がプラスになると考えプロ入り決意したようだ。
他に東京六大学野球史上3位のホームラン数を誇る慶應の岩見選手が楽天イーグルスへ、湘南高の後輩、東大の宮台投手が清宮と同じ日本ハムへ指名された。
ところで日本プロ野球の1年間の総決算である日本シリーズが明日開幕されるが、パ・リーグの覇者・福岡ソフトバンク・ホークスとセ・リーグでクライマックス・シリーズを勝ち上がって来た横浜DeNAベイスターズの間で争われる。
これについて権藤博・元中日監督が、昨日の日経スポーツ欄にセ・リーグのペナント・レースで優勝した広島カープに⒕ゲームもの大差をつけられた横浜が、セ・リーグの代表として日本選手権を争うことに疑問を呈していた。1シーズン130試合を戦い抜いて圧倒的な強さで優勝した広島が、僅か1週間の戦いで不運にも日本一になる資格を失うことについて首を傾げているのだ。同じような声はこれまでにも随分聞いている。一旦金儲けとして成功の旨みを味わったプロ野球連盟がこの理不尽な制度を止めるとは思えないが、優勝チームの価値を失わせるようなおかしな制度であることは間違いない。経営サイドにはその気はまったくないようだが、やはりおかしいことはおかしいと考え直すべきではないだろうか。
しかし、こんなことならいっそのこと、クライマックス・シリーズで福岡ソフトバンク・ホークスが負けて、セ・パ両リーグの優勝出来なかったチーム同士が日本一を争ったらどういうことになっただろうか?
今年もし横浜が日本シリーズを制したとしたら、本当の意味でプロ野球日本一のチームと言えるのかどうかが問われることになるのだ。