いよいよツアーも最後の1日となった。大きな見学個所はもう済ませたので、ワルシャワへ向かう途中のチェンストホヴァでヤスナ・グラ修道院を見学した。ここには「黒いマドンナ」と言われるヤスナ・グラの聖母聖画が知られ多くの信者が崇めに訪れる。
中でもポーランド出身の教皇ヨハネ・パウロⅡ世が司牧師的使命を務めていた。パウロⅡ世が在職中ここを訪れた時には、数万の信者が修道院を取り巻いたといい、実際その写真も数多く飾られていた。ちょうどミサを行っている教会内部の見学者コースを歩き、今更ながらポーランド人の信心深い気持ちに感銘を受けた。
この近くで昼食を取り、一路ワルシャワへ向かったが、相変わらず沿線の牧歌的風景は心を和ませてくれる。ただ、どうしてかはっきりしないが、大小の道路工事があっちでもこっちでも行われていて、それが交通渋滞を引き起こしている。表面上貧しい印象は受けないが、失業率がほぼ10%という状態は、決して経済成長を期待できるものではなく、経済発展を生まない。目に見えないところで、国民は生活に苦しんでいるのかも知れない。
最後の晩餐を済ませて慌ただしくショパン・ピアノ・コンサートを鑑賞するために市内の音楽図書館を訪れた。こじんまりとロココ調に装飾された会場で、ショパンの名曲をうっとり聴き惚れた。アン・キュービックさんという女性ピアニストによる演奏で、♪ノクターン♪に始まり、ワルツ3曲他を聴いた。やはりライブで聴くのは良い。序に、キュービックさんのCDを買い、サインをしてもらい、一緒に写真を撮ってもらい、やることが80歳近くになってもまるでミーハーと変わらない。まぁ偶にはこの少女趣味をご勘弁願おう。
9時近くなってホテルへチェックインしたが、3日前に同じくワルシャワで泊まった空港前の‘MARRIOTT’や、今日の‘RADISSON’は一流ホテルであるが、どうもサービス面が気になる。最後の夜でもあるので、今夜はゆっくり眠りたい。