アメリカではトランプ大統領就任以来、「アメリカ・ファースト!」を叫び過ぎるあまり国内でいろいろ複雑な問題を引き起こしている。特に最近は人種差別的な言動が多くなり、反トランプのデモへ発展し過熱している。
そこへ5日トランプ大統領はオバマ前大統領が導入した移民救済制度(DACA)の廃止の考えを公表した。これは、子どもの時に親に連れられアメリカに来た不法移民、約80万人の立場を危うくするものである。一応6カ月間の猶予期間があるとはいえ、法的整備が整わなければ強制送還の恐れがある。この6カ月の間にアメリカに住める法案を議会が作れなければ不法滞在ということになる。
トランプ大統領の言いぐさがふるっている。「私は愛情と思いやりでDACAを解決すると言ってきた。しかし、我々は、職がなく苦悩する忘れられたアメリカ人に対しても愛情と思いやりを持たなければならない」と言っている。この言い分はおかしくないだろうか。果たしてどれだけの人がこのトランプ発言を素直に聞き入れることが出来るだろうか。明らかに移民差別である。トランプ氏の腹の内がアメリカ第一主義で、常に訴えて来たアメリカ人のための雇用を取り戻すという狙いがある。
そこには、①国境の壁建設と国境警備の強化からなる国境管理、②移民や難民の数を抑え、テロリストの流入を防ぐ入国制限、③国内の不法移民の取り締まり強化、④アメリカ国民の職を奪う低賃金の不法移民の雇用禁止、⑤技術を持つ移民を優先的に受け入れる、というのが大きな柱のようである。
当然アメリカ各地で轟々たる非難の声が上がっている。国際的に北朝鮮という厄介な国を相手にしながら、国内でも今までにないくらい難問を抱えたトランプ政権の前途は極めて厳しいものになっている。
今日日本時間午後2時ごろメキシコ南部で大地震があった。M8.2 という桁外れの規模である。現場に駆け付けたペニャニエト・メキシコ大統領は、100年に1度の大地震と警戒を促した。
ところが、午後10時23分ごろ秋田県でもM5強の地震があった。いずれも明日には詳細が分かるだろう。