先日の北朝鮮によるミサイル発射の後、北朝鮮に対する一歩進んだ経済制裁が国連理事会で議論されたが、中国とロシアの反対によりアメリカ、日本、EUらの経済制裁に関する提案は容認されなかった。そこへ最近になって北朝鮮は、日本がアメリカ、韓国と連携して北朝鮮を脅迫していることが許せないと言い出した。すると中国とロシアも北朝鮮への経済制裁に反対するばかりでなく、日本がアメリカと企んで北朝鮮を脅しているというとんでもない言いがかりをつけ出した。ひとつには、日本が1基800億円もする迎撃ミサイル「イージス・アショア」をアメリカから押し付けられ、複数購入するとの小野寺五典防衛大臣の声明に反応して、アメリカに言いなりになる日本の圧力と言って非難したのである。
ミサイル発射で上空領土侵犯や、関係自治体住民の避難など散々日本に迷惑をかけておきながら身勝手に非難するとは、その図々しさには呆れ果てるばかりである。これが北朝鮮の本性で、それを背後で支援する似たような精神構造の中国とロシアこそ世界の厄介者で、最も世界中に迷惑をかけている。そんなことにこの3つの帝国主義国家は気がつかないのだろうか。どうも嫌なムードになってきたものだ。
さて、今朝のうちは寒く空も曇っていたが、午後になって青空が見えたので、久しぶりに近くの駒沢公園にウォーキングに出かけた。
オリンピック記念塔のある中央広場を歩いていたら目の前を小学生らしい女児が読書しながら横切った。歩きながらとは言え、こんな所でまで本を手離さず読んでいるのに感心した。それも漫画とかアニメではなく、単行本だったので、最近では珍しいことだと思っている。近年本を読むよりスマホで他の興味あるソフトを観る子どもが多いようだ。大人も子供も本を読まなくなり、その結果書店で本を買わなくなり、書店が立ち行かなくなって閉鎖され書店を探すことが難しくなっている。電車内でもスマホに夢中の乗客をよく見かけるし、かつては歩きながら読書をする人もかなり見かけたが、今ではほとんどそんな姿は見られなくなった。
小学5年生の時、母に買ってもらった漱石の「坊ちゃん」を通学途上で歩きながら読書をしているのを知られて、母から危ないから止めなさいと言われたことがあるが、そんな情景を駒沢公園の女児に重ね合わせて思い出した。今日見たあの歩きながら読書をしていた女児も危険は避けて、読書を積み重ねてくれれば良いと思っている。必ずやしっかりした考え方を持った大人に成長してくれるものと信じている。
私もかつては読書家の方だと思っていたが、実は最近読書量が大分落ちた。読みたい本は書店や、アマゾンで買ってはいるが、情けないことにツンドクになっている。21日からヨーロッパへ出かけるので、罪滅ぼしにその旅行中に念願の3冊ばかりを持参して通読してみたいと思っている。読書量が落ちたのも一種の老化現象かと思うとちょっと寂しく情けない気がしている。