今日はイギリスのダイアナ妃がこの世を去ってからちょうど20年目に当たる。まだ36歳の若さで、そのうえ2人の幼い王子、ウイリアム王子とヘンリー王子を残して亡くなられたので、その当時世界中が悲しみに包まれ王妃の死を悼み、世間の哀れみと同情を買った。2人の王子にもその成長過程で悲しみと寂しさに沈んだ時期が大分あったようだ。母ダイアナ妃の不幸な人生に引き比べて、幸いにして長男ウイリアム王子は6年前に結婚され、今では2児を得て幸せな生活を送っている。
ちょうど20年前の今日昼間、特別なVIP顧客用に企画したカナデイアン・ロッキーを豪華なロッキー・マウンテニア号で巡り、シャトー・ホテルに滞在して秋のカナダを満喫するカナダ大陸横断ツアーに私は企画者兼添乗員として、成田からバンクーバーへ着いたところだった。その晩ホテル・バンクーバーの部屋で何気なくテレビを観ていたら映像にどうも異様な空気が流れていた。臨時ニュースらしい画面が表れた。驚いたことにダイアナ英王妃がパリのセーヌ河畔で自動車事故により不慮の死を遂げられたという重々しく衝撃的なニュースだった。カナダは英連邦国のひとつであり、殊更イギリスとの繋がりが深いだけに、翌朝になっても更に詳しい英王室の情報を加えてテレビ画像は、ダイアナ王妃死亡関連ニュース一色で悲しみに包まれていた。翌朝バンクーバー駅に着くと駅頭に半旗が掲げられていた。
自動車事故による王妃の死亡時間は、パリ時間31日午前4時ごろとされている。この時カナダ太平洋岸時間では前日の30日午後7時ごろだった。私がダイアナ妃の死を知ったのは夜10時過ぎだったが、一般に流布されているパリ時間の31日ではなく、時差の関係でカナダ太平洋岸ではその前日の30日午後10時ごろだった。故人の前日にその死を知ったという不思議な巡り合わせになったのである
私たちは、その後バンフからケベックへ行き、トロント経由でナイアガラへ来て、もうひとり偉大な女性の死を知ることになった。ノーベル平和賞を受賞された、聖母マザー・テレサが9月5日にインドのコルカタ(旧カルカッタ)において87歳で亡くなられたのである。外国旅行中に2人の世界的に著名な女性の訃報を知るとは、奇しき巡りあわせと言うべきだろうか。あのエポック・メークなパプニングからもう20年が経つ。早いものである。
さて、今日を以って夏も終わりである。今年の夏最後の1カ月は肌寒い日が多く、あまり天候に恵まれなかった。雨が多く観測史上過去最少日照時間だったという。