3758.2017年8月27日(日) 新米トランプ大統領と7選目指す橋本昌茨城県知事の評判

 アメリカ国内はもとより世界中で評判を落としているトランプ大統領が、また非常識なことをやった。これだけ悪評を買う行為を犯したトランプ大統領には、大統領としての威厳や品格ばかりでなく、大統領としての資質がまったく感じられない。良識あるアメリカ人にとっては、外聞の悪い大統領に愛想尽かしをしたいのではないだろうか。アメリカ大統領史上最悪の人物と言っても好いと思う。

 そのトランプ大統領がやった恥ずべきこととは、差別的な不法移民の取り締まりを続けて法廷侮辱罪で有罪とされた元保安官に恩赦を与えたことである。当の元保安官は先月有罪宣告を受け、10月に量刑が言い渡されることになっていた。この「全米最強の保安官」と言われた元保安官に対して大統領が擁護するような姿勢を示したことについて、差別主義に加担していると強い批判が出ている。

 トランプ大統領にはよくもこれだけ、後から後へと世の非難、顰蹙を買うような行為が連発出来るものだと呆れるが、トランプ大統領が寄せられる数々の批判に対して、悪びれることなくフェーク・ニュースだと突っぱねて反論することに半ば呆れている。普通なら委縮するところが、トランプ氏の場合は反って開き直り、一向に考え方や自ら行ったことを悔い改めることがない。

 しかし、こんな姿勢でいつまでも国民を黙らせておくことが出来るものだろうか。民主主義の基本は言論の自由であり、自由と平等である。多くの移民の力の結集により強い国家アメリカが樹立され、民主主義の本家を自認するそのアメリカが、言論の自由が不十分で、必ずしも自由でなく、平等でもないとするならば、最早アメリカは民主主義国の看板を下ろすべきではないだろうか。同時に、世界の情報を取り込み幅広く集めたニュースを世界中に配信して情報コントロールを行っているアメリカのマスコミ、ジャーナリズムが、ひとりの大統領の我儘に翻弄され、一時しのぎの反論しか出来ず、大統領の思うがまま情報発信を許しているのは、些かだらしがない。それでは、ジャーナリズムの責任を果たしているとは言えないのではないだろうか。トランプ大統領の自滅を待つより手段はないのだろうか。

 さて、今日は現知事の7選なるかと以前から注目されていた茨城県知事選の投票日である。現職の橋本昌知事が当選すれば全国でも唯一の7選目の長期政権となる。元々自民党の推薦により知事になったが、あまりの長期政権に茨城県民からすっかり飽きられ、その手法は必ずしも県民から100%支持されるものではない。

 知事任期について言うなら、最も印象に残っているのは、私の学生時代に兵庫県知事だった阪本勝氏である。阪本知事は、「知事は3期以上務めるべきではない」との持論を述べて、3期目当選の可能性がありながら潔く立候補を止めた。長期政権が知事にとっても、県民にとってもプラスにはならないことを身を持って知ったからであろう。その後阪本知事は、東龍太郎東京都知事に挑戦するかの如く東京都知事選に立候補したが、兵庫県人の阪本氏にとっては都内ではさほど知名度が高くなかっただけに、正論だけでは票を拾いきれず敗れた。だが、今以って爽やかだった阪本氏の出処進退とけじめのつけ方は、強く印象に残っている。

 果たして知事7選を目指す元自治官僚の橋本昌氏と、自民・公明党が推す水戸一高、東大の後輩である元通産官僚の大井川和彦氏、及び共産党が推薦する鶴田眞子美氏との戦いはいかなる決着をつけることになるか。

2017年8月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com